御坂城
訪問2018年 5月
駐車場 無し
案内板 有り(解読困難)
久々に大物物件の紹介です。
今回は土の城ファンには知名度抜群・・ですが、一般の知名度は壊滅的に低いであろうご存知「御坂城」です。
何と言っても標高1500mを超えるバカバカしい程の高所
に、城造りでは定評のある小田原北条氏がその技術の粋を込めて築城した本格的な山城です。
当然訪城には山登りが必須となりますが、真冬は雪で閉ざされるし・・夏は炎熱地獄の登山でしょうし勘弁ですよねぇ。
色々考慮するとベストシーズンは春秋の晴天の日に限られます。
そうなると結構日取りが限られるんですね これが案外と。
そんな訳で2018年のGW、念願叶っての訪城と相成ったのですがブログにアップするに当たって一つ問題が発生しました。
訪城から約1年半経過し、当時撮影した画像を見直すと・・結構何処を撮影したか忘れてます。
なので、解説と写真があってないぞ、と言う場面もあると思います。
御坂城、甲府盆地側をなぞる横堀
御坂城の解説はどうしましょうか。
築城背景から説明するとかなりの手間なので今回は省略します、興味のある方はご自身で調べて頂きたい。
場所は以下のURLを参照して下さい。
出発はここ、県道708号(旧国道137号)側の御坂トンネル脇。
右手は峠にある天下茶屋さんです。
車はこの路肩にずら~と登山者や観光客の車が停められているので、今回はそれに便乗して路駐です。
御坂城はここから稜線を西へと辿った先にある旧御坂峠を抱え込むような位置に築かれています。
甲府盆地のある国中地方と甲斐国東部の郡内地方を結ぶ交通の要衝ですね。
余談ですが、国道20号の現行笹子峠トンネルが開通する前、大型車での東京方面へ出るにはこの旧御坂トンネルを利用するしかなかったそうです。
旧御坂トンネルは御坂城2の最後にちょこっと触れます。
旧御坂トンネル付近は、富士山と河口湖がセットで見られる絶好の撮影ポイント。
登山口はトンネル脇にあります。
時間はAM7時
標高は手持ちの高度計で1257mを指してます。
今回のルート案内図。
旧御坂峠(御坂城中心部)まで約70分と出てます。
最初に九十九折の急斜面を登り、稜線に出ると細かいアップダウンの続くルートになります。
急斜面の九十九折をえっちらおっちら登る事30分、稜線ルートの合流点へ到着。
ここで左手の御坂峠へ向かいます。
時間はAM7時30分。
道は良く整備されてます。
結構メジャーな登山ルートなのか、GW中という時期を加味してもかなりの登山者とすれ違いましたね。
普段の怪しい山城巡りでは、人と遭遇しないので何か安心感はありますね。
途中にある御坂山山頂に到着。
時間はAM8時
標高は1596mと表記されてますね。
手持ちの高度計で1541mと表示されているので50m程低く出るようです。
これはその先の稜線にあった「堀切」っぽい地形。
御坂城はまだ先だし・・これは何でも城郭遺構に見える病がまた発症したのか?
堀切っぽい所から数分で送電線鉄塔に到着。
時間はAM8時15分
既に背後の稜線部は御坂城なので、あと少しで到着。
ここからも富士山が良く拝めます。
唐突ですが、これが御坂城にある現地案内板です。いくら目を細めてもな~んにも見えません。
平成の町村合併で消えた御坂町の記載が僅かに確認できるので、設置は結構前ですねぇ~
これではどうにもならないので、縄張図だけでも無理やり画像処理でどうにか読めるまでもってきました。
これに今回の「御坂城1」の順路を加筆。
右の御坂城東端部を目指しています。
と言う事で やっと御坂城の東側端部に到着です。
時間は8時20分
到着まで80分ですね、案内板の時間より掛かってますがまぁ良しとしましょう。
標高は1517mを指してるので誤差を修正すると1570m位でしょうか。
御坂城は城の両端部の方が標高が高く、城端部が御坂城の最高高度になります。
ここから御坂城の麓からの比高を計算すると、麓の河口湖湖面が833m、河口湖基準での御坂城の比高は約740mにも達します。
では早速御坂城を拝見しましょう。
最前の馬出し郭を越えて、東側郭側を撮影
手前は東側郭を囲む横堀。
視点を変えて、東側郭側から来た尾根道方向を撮影。
尾根道の方が気持ち標高が高い位ですね。
同地点より、河口湖方面を撮影。
横堀と合流する竪堀が確認できます。
甲府盆地側の横堀を辿って、城の中心部を目指します。
甲府盆地側の横堀の様子。
東側郭を徳川軍から守る重要な横堀ですが、堀底はかなり埋没が激しいですね。
横堀内にある、飛び石。
板でも渡して簡易的な搬入路でも設けていたのか?
横堀は、稜線上の東郭をなぞって更に奥まで続きます。
こちらは更に進んで、東側郭より甲府盆地側に設けられた出郭を撮影。
左手の堀がさっきから幾度も登場している横堀。
画像中央の土塁線より右側が出郭。
郭内部はほぼ元の斜面のままの地形で、横堀プラス3方に空堀を掘って角型の郭を形成してます。
東出郭に少し入って、稜線上の東郭を見上げて撮影。
東出郭の横堀先端部を撮影。
L字に折れた空堀の右側は城外。
堀の外側は緩斜面で兵の展開が容易と思われる地形。
それに備えて増設されたような郭です。
出郭先端部空堀を反対側のアングルから撮影。
緩斜面をただ空堀を掘って郭化した様子が判りますか?
この野戦築城のような普請が御坂城の置かれた緊張状態を伝えてくるようにも思えます。
東側出郭から更に先にある出郭2? の様子を撮影 。
同じように緩斜面に空堀を巡らせて郭化しています。
何でも石積みに見える病 が発症して撮影。
引き続き横堀を辿って、城の中心部(旧御坂峠)を目指します。
稜線上の東郭の反対側末端部の様子。
横堀は東郭をぐるり1周巡らせてあるので、ここでは堀切の役割に担っています。
御坂城2 に続きます。