ちょっと山城に (正規運用版)

ヤフーブログからの避難民です

埴原城 再び(長野県 松本市)2  小笠原氏系城塞群

埴原城 再び1 の続きです。

 

 

今回の埴原城 再び2」 では

メインテーマである「主郭北側尾根筋に残る遺構群」を中心に紹介します。

 

 

 

実は7年前の初回掲載時

ブログで北側尾根が未調査に終わった事に触れたところ、地元の方(麓の方?)から主郭北側尾根について

 

「道はないが等高線に沿って山肌を歩けば行ける、遺構も素晴らしい」

 

の貴重なコメントを頂き、ずっと再訪の機会を狙っていたわけです。

 

 

 

では

一旦ルート案内を出して、北側尾根の9から再開します。

今回は北側尾根から埴原城主郭までの紹介となります。

 

 

8で紹介した竪堀からやや西側にずれて尾根上の郭群に取り付きます。

前述したように主郭北側尾根はなだらかな斜面なのでどこからでも適当に登れます。

 

稜線直下の水平道(林業作業道)に取り付き北西方向10に向かいます。

 

10

道なりに進むと 

北側尾根を断ち切る見事な堀切が・・でもなんで堀底にいるのですかねぇ?

 

俯瞰で堀切を撮影した画像です。  さっきの撮影地点が画像右奥です。

作業道を歩いてきたら堀切の堀底に繋がっていました。

画像左手から左上に北側尾根の尾根筋が続いてます。

 

 

これは   つまり

作業道と堀切ではなく

全体で稜線を守る横堀になってませんか?

 

同じ地点を尾根上から稜線を見上げて撮影。 つまり画像の奥が主郭方面。

 

稜線反対側にも横堀らしき溝地形があります。

 

珍しいな横堀は・・と思いつつ

ゆるやかぁ~な斜面を考えれば横堀を廻らせる必要性もあるのでしょう。

 

尾根先端を目指します。 

ここは尾根上の小郭

 

11

2重の堀切を超えて・・下草がないので下手な写真でもはっきり写るので助かります。

 

 

縄張りではこの辺りで埴原城の縄張りの末端ですが・・

 

その先にも

まだ1本 堀切 がありました。

かなり浅くなっているので写真では判り難いですねぇ・・画像の真ん中からやや下側を横断してます。

特徴は、堀切の中心に土橋が1本渡してある点でしょう。

 

土橋が付く堀切も「埴原城」では珍しいのでは?

 

 

 

理由は不明ですが

埴原城の遺構の中でこの主郭北側尾根は他と少し仕様が違ってますね。

謎が深まる感じがして又それが面白いと言いますか・・妄想力を掻き立てます。

 

11

2重堀切まで戻りました。

堀切は迂回阻止の為、そのまま斜面を下る竪堀になります。

ここから主郭北側尾根を登り主郭を目指します。

 

2重堀切を北側から撮影。

ここから撮影すると立ちはだかる土の壁ですね。

 

 

10

横堀に連続する堀切ラインに戻りました。

 

折角なので横堀(仮定ですが)を歩いてみます。

作業された形跡があるので、そのまま作業道では??

とも 考えましたが作業の為にここまで掘り込む必要があるのか? とも思えます。

 

横堀らしき地形は次第に曖昧になり、この辺りではただの作業道。

 

12

斜面を登る竪堀まで戻ってきました。

 

 

 

この先は 1213 の手前までの尾根筋に残る遺構群のダイジェストです。

 

登った順に掲載しますが、堀切・段郭が執拗に連続するので一つ一つまでは覚えきれてません。 

並みの山城幾つか分かの遺構が凝縮されているような密度で、中世城郭マニアなら万難を排しても一度は訪問すべき遺構群でしょう。

 

堀切その1

 

その上の段郭群

 

さらに段郭

 

尾根筋南側の段郭

 

段郭はまだまだ続く・・・一体いつまで続くの?

 

堀切その2 

堀切はどこ?  となる画像を意図的に撮影しました。

実は正面の土壁に目を奪われていると・・・手前の堀切を見落とし罠に掛かります。

 

足元には深く鋭い堀切が隠れてます。

この堀切土壁(に見える堀切法面)にギリギリまで寄らないと見えません。

 

攻撃側に最大限の悪意を込めてますね、素晴らしい。

 

迂回? そんなことはお見通し

とばかりに堀切は竪堀として遥か下まで伸びていて対策済です。

 

更に続く稜線上の段郭群。

 

既に何段目の郭なのか・・数えるのを諦めてます。

 

一体どこまで続くのやら・・・

 

 

 

 

 

唐突ですがここで

13の大堀切に到達したのでダイジェストは終了です。

 

13大堀切とは、主郭北側尾根と主郭のある主尾根との合流点を断ち切る大堀切です。

先ほどの撮影点から数歩先に大堀切が隠れているのが判りましたか?

 

 

 

実際に進んでみると・・

足元の地面が無くなります。

奈落の底のような大堀切が隠れています。

 

 

 

堀底に降りて主郭方向を見上げて撮影。

元々の高低差を含めて主郭部の尾根は遥か頭上、現在でも直登は無理でしょう。

この大堀切は現役で稼働中のような機能を保持してます。

 

右側に僅かに作業道が続いています。

 

脇から大堀切を撮影。

こんな大規模な土木工事が施されていますが、稜線上を辿ると数歩手前まで全く見えません。

 

では作業道を辿って主尾根に合流しましょう。

 

作業道を撮影したつもりですが僅かな踏み跡は画像としては残りませんね。

 

14

作業道を辿り 主尾根部に到達した所。

主郭手前の段郭石積遺構が目の前にあります。

 

 

石積み遺構を超えると

稜線上の小郭があります。

 

主郭方向には石積みを伴う高土塁が巡らせあります。

主郭のような普請ですが、主郭は更に奥にあります。

 

石積みを強引に乗り越えて

 

崩落が著しいですが往時は高く積み上げていたのでしょうね。

 

 

ここを超えると

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埴原城」の主郭(西)に到着します。

 

 

 

埴原城 再び3 に続きます。

 

 

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kurokuwa.hatenablog.com

 

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