小倉城 → 物見山 → 青山城 縦走 1
訪問 2023年 6月
案内板 無し
駐車場 無し(小倉城脇の林道路肩)
物見山はお城ですか?
と、 ちょっと意味不明なタイトルを冠してますが
今回のテーマは
小倉城から稜線を辿って隣の青山城までの縦走回です。
スタート地点の小倉城は
関東では珍しく石積みを大規模に採用した中世城郭で、「お城の聖地こと比企郡」でも杉山城に次ぐ人気を誇る山城です。(順位は独断と偏見です)
物見山?? 山頂
下にグーグル先生に登場してもらってますが
今回の舞台は北の「仙元山」をピークに「L字」に折れた稜線です。
この稜線は他の山地とは谷地で分断された独立丘陵で、東端部に「小倉城」、仙元山のやや南に「青山城」が築かれています。
そして、もう一つの要素を追加
2城の中間に「物見山」という名の小ピークがあります。
「物見」 名前をそのまま理解するなら軍事的な監視所、レーダーサイトのような周囲の動向を監視する設備(城郭)があった所以が想像されます。
※地図は等高線を活かす為に拡大してます。位置関係の確認は縮尺を変えて下さい。
先ほどのマップに2城と今回の縦走ルートを加筆。
「物見山」は2城の中間点辺りに位置するのが判ります。
「小倉城」「青山城」共に比企郡の中でも傑出した山城ながらその来歴は不明な点が多く、その運用に関してもはっきりしません。
そんな2城の中間に 怪しい名前の小ピークがあるなら行ってみるしかないでしょう。
※紹介ルートは案内板や小ピークの巻き道ルートまで整備されており、日帰りトレッキングには最適な環境です。 ちなみに✖は封鎖されているルートです。
では早速「小倉城」から始めましょう。
13:30
林道に車を停めて、小倉城に向かいます。
2城と「物見山」の関係を考察する為、今回は通過時間を載せます。
程なく稜線鞍部に到着。
右は小倉城の搦め手側
左が「物見山」方向の稜線ルート。
小倉城の縄張り図の左下です。 緑矢印引っ張った所
東麓の大福寺さんから登る方が多いので、こっちのルートは知らない人も多いでしょう。
小倉城側から鞍部を挟んで稜線ルートを撮影。
正面の平坦地は「ホトケハラ平場群」
その説明板の拡大。
小倉城と鞍部を挟んで向かい合うような位置関係ですが小倉城との関係は不明です。
説明文にあるように、かつては多くの「板碑」が立っていたようです。
「仙元山・温泉入口」方向に進みます。
「ホトケハラ平場群」の切岸と呼んで良いのか分かりませんが平場の段差が僅かに確認できます。
その後ルートは少しだけ険しくなり
すぐになだらかな稜線ルートに、歩きやすいのですが・・
6月の猛暑日の低山
道は整備されてますが暑いなんてもんじゃないので誰もいません。
13:40
何の案内もありませんが、人為的な郭?? のような地形。
石を積んでいるようにも見えたりします。
小ピークを前にルートが分岐します。
左は 巻き道
右は 「仙元山」山頂
・・仙元山って青山城の北では? 二つあるんですかね、結局よく分かりません
急登ですが山頂ルートを選びます。
14:00
仙元山の小ピークに到着。
眺望はないものの平坦に均されたような山頂部には石碑が多い。
ここでしばし休憩。
小ピークの由来?
平坦に均された山頂は城郭遺構に見えて仕方がありません・・
仙元山の小ピークを下りて間もなく、別の小ピークに至ります。
稜線の幅が不自然に広がり均された平場が特徴。
ここで
14:20
「物見山」の標識に到着。
この標識が謎・・・ 周囲は山頂らしさ一切なしです。
物見山と名乗るにも関わらず見晴らしは当然皆無。
本当にココで合ってますか?
辺りの藪に突入するも分かりません。
なんとなく人為的に稜線を広げたような・・気がしないでもない。
結局「物見山」の巻き道とも合流してしまいました・・
あれ、これで終わりですか??
実は まだ続きがありまして
次の小ピークに向かう稜線上に
段郭群が現れてきて・・
ここは明瞭に幾段かの普請が確認できます。
「物見山砦」っと手作り感のある標識がぽつんと。
段郭群は城郭遺構として認識されているようですね。
私の不勉強でしたが、こちらが物見山ならさっきの案内板は一体・・
段郭の切岸です。
段差は2mもありません。
防禦の為の切岸というよりも、平坦地の確保が目的でしょう。
虎口のような凝った縄張りはなさそうですね。
14:30 小倉城から1時間経過
段郭を登りきった先、小ピークに設置された道案内の標識。
「物見山砦」に主郭があったならここでしょう、つまり本来の「物見山」はこっちじゃないですかね。
標識の北側への分岐ルートは倒木で塞がれてました。
標識西側(先の画像では標識の奥)まで平場が続いているようです。
小ピークを利用しながらも、かなりまとまった平坦地が確保されているようです。
籠城は無理でも「物見」つまり監視哨としての機能は十分に果たせたかと。
降りられるルートは南側のみです。
何らかの城郭遺構が確認できたので「物見山」を後にして「青山城」を目指します。
14:45
画像右手に分岐ルートが現れます。
稜線北側の麓に降りるルートでした。
14:50
「大日山」 の小ピークに到着。力強いフォント。
「大日山」は狭い小ピークですがベンチ完備と
このルートでほぼほぼ唯一の眺望が期待できます。
それでもこんな写真が限界ですが。
それよりも
城郭マニア視線で気になった点が一つ
「大日山」の小ピーク手前に切岸のような段差地形があるんですね。
「大日山」の切岸? はちょっと遺構の是非が付かないので
そのまま稜線縦走を続けます。
物見山 はお城ですか? 小倉城~物見山~青山城 縦走 2 に続きます。
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