ではでは 八王子城主郭南西尾根縦走1 の続きと参ります。
では現地模型に再び登場して頂きまして
3の小ピークを過ぎて 4 の熊笹山に向かう所から再開です。
緩斜面を登って
登りきると平坦地。
尾根幅も広く 郭状地形とも言えなくないかも・・
ここは「何でも遺構に見える病」による典型的な妄想かもしれませんが。
4 熊笹山と呼ばれる小ピークを登ります。
熊笹山は名前そのまま笹に覆われ、緩やかな丸みを帯びた山容です。
今回は、ピークを目指さずに巻き道を利用して山腹の遺構を確認します。
巻き道から撮影した山腹の様子。
人為的な地形の改変はちょっと判りません。全体的に緩やかな勾配が続くだけ。
熊笹山から南西方向に伸びる支尾根を見下ろして撮影。
遺構と思しき地形はやっぱりよく分かりません。
自然の尾根筋にしか見えないので何にもないような気がします。
熊笹山斜面は自然地形のままに思えますね。
遺構らしき地形は確認できませんでした。
では次に行きましょう。
ん・・?
これは?
なにか・・
土橋に見えませんかね・・
土橋(仮)を渡ると正面に土塁線らしき土の盛り上がりが・・
動線と地形を加筆するとこんな感じです。
土橋(仮)の幅は4尺と少し程度。
ただ、ここを土橋と断定する自信はちょっとありません。
なんとも言えない微妙な地形です。
そうこうしながらも
5 の富士見台の小ピークに到着。
休憩中のハイカーが多いので変な写真しか撮れてませんが、小ピークの割にかなり広く平坦な山頂は、八王子城の西に築かれた郭にも思えてきます。
富士見台のピーク北端部。
右手は稜線を下って、大堀切と伝天守郭方面
左手は西側稜線ルートで狐塚峠方面
標識の拡大写真です。
西の稜線を少し確認してから八王子城山方面に戻る事にします。
狐塚峠方面はいきなり険しい下り坂です。
下って富士見台方向を見上げて撮影。
葉っぱで全然わかりませんね・・
補助線入れても判り難いですが、切岸と呼んで遜色ないほどの険しく地形そのものが防衛線として成立しそうです。
その先は・・・普通の稜線を辿る日帰りハイクルートのようで
杉沢の頭 と呼ばれる小ピークまで確認して戻ることにします。
ここで
なぜかここでグーグル先生の登場です。
では一旦
主郭南西側尾根縦走のまとめ
前回のまとめと今回の情報をプラスすると
・稜線の幅が狭まる箇所では八王子城主郭部と反対側斜面に竪堀状の地形が見られる事が多い。
・仮称272高地のように、稜線上を削平化した郭のような地形がある。
・天然の小ピークは自然地形のまま
⇒富士見台のような削平化が疑われる小ピークもある
・痩せ尾根箇所に土橋とも考えられそうな地形がある。
そして 最も重要な事実は
以上4点、 実は全く根拠がない・・・
2回に渡って長々書いてきましたが・・身も蓋もない事実なので。
素人が好き勝手に八王子城の遺構に認定しているだですしね。
ですが、一つ位は本当の遺構でしょう・・
と 妄想しております。
以上 八王子城でも「超」が付くほどのマイナーエリアの紹介でした。
以下はおまけです。
伝天守郭西側の大堀切まで移動します。
この超規格外の大堀切は富士見台から八王子城主郭部まで続く稜線を断ち切る目的で造られた八王子城西側防衛の要と言えるポイントです。
そんな重要な防衛ラインに
岩盤に開けられた奇妙な四角い穴があります。
オフィシャルのHPでは祈壇と書かれます。
堀切の断面に祈りの場を設けるのはなかなか珍しい・・
と言ったものの
実は確定的ではないようで
検索すると、大堀切に掛かっていた橋脚の梁穴説などもありましたね。
まぁ
この機会によく観察してみましょうの回です。
穴の下辺は岩壁を横に走る亀裂を利用したように見えます。
他の3辺は人為的な成形されたように見えます、穴の断面は斜め45度程度に下ってます。
正面から接写。
岩盤を荒く砕いて奥行を確保したような底部。
もう・・こんな事し始めてます
開口部の幅は1尺3寸くらい(メートル法では40センチ弱です)
※遺構なので尺m併用スケールを使用してます
高さは5寸8分くらいですかね。
梁のほぞ穴用途ならもっと切りの良い寸法になっているでしょう。
個人的には一時期、油を入れて灯明の代わり(夜襲警戒用の照明)にでも使っていたのかと妄想してましたが、どうも無理がありそうです。(岩の亀裂から油が漏れそう)
八王子城との関係は不明ですが 何らかの祭壇と考えるのが自然に思えます。
伝天守郭内部の写真で今回は締めたいと思います。
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