ちょっと山城に (正規運用版)

ヤフーブログからの避難民です

八王子城 主郭南西側尾根縦走 1

八王子城 主郭 南西尾根縦走

 

訪問 2022年 5月

 

 

また八王子城のマニアックエリア紹介と参ります。

 こんなニッチなジャンルで更に需要の低い中身ですが・・

 

 

今回のルートは

太鼓郭尾根の最終大堀切 → 南西部尾根 → 熊笹山 → 富士見台 → 伝天守前の大堀切   です。

 

 

 それ八王子城  となりそうですが・・

 

 

 八王子神社のある主郭部から谷筋を隔てた外周部を巡るルートで、ほぼ八王子城の見学とは認識されない稜線の縦走回です。

すれ違う人も日帰りハイカーばかりですし。

 

 

そんな稜線ですが

 

竪堀状の斜面の溝状地形

稜線上にのような平坦地があったりと

注意深く観察すると城郭遺構っぽい??地形 が幾つも見られます。

 

 

 その辺りは以前掲載した八王子城主郭南西部 編の1・2での中でも触れてます。

kurokuwa.hatenablog.com

kurokuwa.hatenablog.com

 今回は、疑惑の稜線に絞った深堀り回なので、事前に ↑ の内容をさらっと見て頂ければ幸いです。

 

 

 

「伝」天守郭背後の大堀切

 

 

では、ルート説明に参ります。

前回 解説用に使った「ルート図」を再利用します。

前回(主郭南西部1・2)の紹介ルートがオレンジ色

今回のルートは青色です。 

太鼓郭尾根をスタートして、南西部の稜線を辿り終点は天守手前の大堀切

 

ほぼ同じルートを辿ってますが、一部相違点があります。

熊笹は巻き道を辿り

富士見台は、一旦西の稜線を確認してから伝天守方面へ

 

 

これを、現地の模型に落とし込むと

こんな感じですね。

後で画像に落とし込んだ番号順に紹介します。

 

 

ご覧のように一般の見学ルートとはかけ離れてますが

 

実は、この稜線にこだわる理由があって

それは模型左下にある甲州街道八王子城の位置関係

 

 八王子城の築城の経緯として、豊臣軍の関東侵攻に備える為に築かれたとされます。

 

ですが

 甲斐方面からの侵攻ルートであろう甲州街道八王子城主郭部からは手前の稜線に隠れて全く見えません。

 

 

こちらは主郭部の松木から撮影した画像

こんな状態で甲州街道どころか山しか見えず。

 

 こちらは東側方向の眺め、都心や横浜のビル群まで一望できます。

 これで「眺望が良い」と思われがちですが肝心の甲武国境方面の眺望は悪いんです。

 

で、あるならば目隠しの稜線沿いに八王子城遺構があってもいいでしょ、いやきっとあるに違いない・・

(妄想力による謎の確信)

 

 

 

前置きが長くなったので そろそろ太鼓郭尾根に行きましょう。

太鼓郭尾根の郭と大堀切群は思い切って割愛しここ、最終の大堀切からスタート。

この先の稜線上はほぼ自然地形のままです。

 

南西尾根に合流する前、途中1か所だけ分岐があります。

中央の稜線ルートが正解ですが、左右に水平道が伸びてます。

 

やっぱり水平道も確認したいので、左手に進みます。

と思ったら、すぐに道が途切れて引き返します。

ほぼ廃道状態ですね。

 

1

南西尾根に合流したら右側のルートを辿ります。

 道の状態は日帰りハイカーが多い事もあり良く整備されてます、標識もしっかりあるので特に危険はないかと。

 

あと、この辺り不自然に稜線が平坦なんですよね、に普請されている とも言えるような妄想のような・・・

 

 

しばらく道なりに進むと

痩せ尾根を通過します。

 

で、この辺りの左手斜面には竪堀状の溝状地形があります。

 左手とは八王子城主郭の反対側です。 

 ちなみに右手(主郭側)には溝状地形はありません。

 

更に進んで  2 に

前回ルート図では赤の2重丸で印した地点。

稜線斜面を削り出して切岸に加工したような地形。

 

切岸の上は小郭と呼んでも差支えなさそうな平坦地があります。

ここの小郭?は前回もくどいほど載せてました。

 

272とペイントされた木があるので勝手に仮称272高地とか呼んでましたが・・

番号の意味は分かりません。 標高ではないです。

 

 

平坦地を過ぎてから振り返って撮影。

平坦地末端には浅い堀切のような溝状地形が稜線を遮断しています。

 

改めて訪問しても、郭にしか見えないんですよね  ここ。

 

 

更に稜線を辿り2 と 3 の間

尾根幅がぐっと狭まり

 

やっぱり左斜面のみに竪堀状の地形が

 

下手ですが線を入れてみました。

 

反対側から撮影しましたが・・影でよくわかりません。

 

3 の小ピーク(標高421m)を目指します。

小ピーク手前の様子。

ん~ 自然な小ピークですかね。人為的な感じは受けませんでした。

 

小ピークは登山道の分岐になっています。

 

分岐の案内板。

荒井バス停方向は南側に延びる尾根道で、麓まで下ると甲州街道に出られます。

 

が、進行方向は富士見台・八王子城方面です。

 

 

小ピークを過ぎると城山林道から延びる谷筋ルートとの合流地点があります。

ルート図緑の矢印が稜線ルートと合流する所です。

 ここも尾根幅ぐっと狭まって

 

稜線左側(主郭反対側)のみ斜面に竪堀状の地形が幾筋か確認できます。

 

竪堀状地形を見下ろして撮影。

やっぱり竪堀はうまく撮れないです・・

 

またしても補足線を入れます。

 

 

 

ここまでの「遺構」らしき地形のおさらいです

見落としや勘違いもあるかもしれませんが、まとめるとこのようになります。

 

・稜線の幅が狭まる箇所には八王子城主郭部の反対側斜面のみ竪堀状の溝地形が見られる事が多い。

 

・仮称272高地のように、稜線上を削平化したのような地形がある。

 

・天然の小ピークは自然地形のまま

 

 

 

長くなりそうなので続きは

八王子城 主郭南西側尾根縦走2 へ

 

 

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