ちょっと山城に (正規運用版)

ヤフーブログからの避難民です

八王子城 主郭北麓  10 最終防衛線  高丸 編

八王子城 主郭北麓  9   最終防衛線  無名曲輪 編

の続きと参ります。

 

 

無名曲輪の次は

八王子城 「高丸」編です。

いつもと同じように番号順に紹介します。

「高丸」へは一般登山道を麓から本丸を目指すのが最短です。

「金子曲輪」の稜線を辿り「柵門跡」を過ぎると九十九折れが続きます。

九十九折れが稜線に乗った先に「高丸」の案内板があります。

 

いつもの縄張り図的な図にも登場してもらいます。

 

九十九折れの途中で撮影した「高丸」曲輪 主要部

八王子城主郭部と連なる主尾根上の小ピークを中心軸に普請されてます。

 

 

登りきると 1 の地点

高丸 この先危険

 

 ここが高丸の入口案内。 

高丸は北東方面へ延びる支尾根上を利用して普請され・・・

 

間違えました。 

今は高丸の説明ではなく

 

この先危険・・・  の悩ましい解釈問題。

 

キケン

だから入るな!   

 なのか

注意して見学してね 

 なのか 

 

一旦 同地点から振り返って撮影。

 登山道はここで稜線に乗り八王子城」本丸へ向かいます。

右手には緑↑で記載した立ち入り禁止の水平道の分岐もあります。

 

さて「高丸」です。

手前に低い切岸面、その先は稜線上の平坦なが見えるだけ。 

さほど危険には見えないんですね、実際。

 

 

私的には

「危険」って伝えたからね、見るのは勝手だけど怪我しても全て自己責任なのでよろしく。

の意味かと。 

 

何故なら

こちらは別のルート入口の様子。

キケン立ち入り禁止 と 看板と虎ロープで厳重に封鎖されてますが

一方 「高丸」入口は封鎖されてない。

 

 

はっきり書かないのは 様々な「大人の事情」の所産と想像しつつ

忖度して高丸に入ります。

 

 

とは言え

高丸 この先危険

 案内前は結構人の往来が多く、ちょっと入り難い・・

 

そこで

場所を変えてこちらは 3 の尾根鞍部です。

「心源院」への稜線ルートと搦め手側谷筋ルートとの分岐点。

 

鞍部の看板背後の尾根筋に作業道があり、ここから「高丸」を目指します。

 

いいルートを見つけた・・と思っていたら

後日封鎖されてました。 

今後は「高丸」も封鎖されるかも・・

なので以下の尾根筋ルートの画像は過去の写真になります。

 

登り始めるとさっそく

斜面一面に崩落した石積み遺構が確認できます

 

藪に隠れて見えない範囲も含めると、高丸の北側斜面はほぼ石積みによって覆われていたかもしれません。

 今とは全然印象が違っていたでしょうね。

 

石積み遺構を登りきると

 

段郭のような平坦地に

 

少し進み 

藪の中も崩落した石積みがびっしり残ります。

 

その先

岩稜を這い上がります。

険しい地形で岩盤切岸と呼んでもいいでしょう。

 

岩盤切岸を抜けると、高丸の稜線に普請された郭に至ります。

画像正面奥が 「高丸 この先危険」の案内板

 

這い上がった岩盤切岸を見下ろして撮影。

この先危険 は間違えてここから降りるリスクを懸念した表現? 

登りより下りの危険度が高いので。

 

方向を変えて

北側段郭の切岸面から下段の郭を撮影。

画像左右からはみ出してますが下段の郭は「高丸」最大の面積が確保されてます。

 

 

3本の支尾根の合流点で、どの支尾根もカバーできる横幅の広さ。

 射角を確保するための横幅ともいえるかもしれません。

 

作業道を辿り下段郭に降りてから振り返り撮影。

上の郭は「高丸」の司令塔的な役割ですかね。

 

 

下段郭は左側(西側)まで更に続くので

稜線を軸に3方向をカバーしてます。

 

高丸切岸面に土塁は伴ってないようです。

 

その先は、各支尾根上に馬蹄形の段郭が続きます。

「水汲みの谷津」から登った「尾根1」の段郭群と同じ普請ですね。

 

東側の支尾根の段郭。

 

東側の支尾根を下ります。

 

東側の支尾根から数えると段郭は合計で5段程度。

 

 

支尾根末端から見上げて撮影。

 

似た写真ばかりになったのでそろそろ高丸編を締めましょう。

 

 

簡単な「高丸」のまとめ

 

「高丸」の段郭群も共通項は他の曲輪と一緒で

切岸土塁が伴わない

明確な虎口がない

その他、写真映えする遺構はありません。

 

技巧的な虎口や横矢掛など派手な城郭パーツを期待すると地味過ぎてがっかりするかも。

 

がっかりして

八王子城って何もないねぇ~」と帰るのは実は非常に勿体ない。

 

ここは

何故いろいろ無いのか? を妄想するのが最適解でしょう。

 

 

 

以下は おまけです

2

本丸への一般登山道は「高丸」への分岐を過ぎると左手に折れます(黄色矢印)。

ここ、実は右側に作業道への分岐’(赤色矢印)があります。

山火事注意の看板が目印。

 

折角なのでこちらのルートも探索。

画像斜面左上が「小宮曲輪」の位置関係で、八王子城主要部の北側巻き道です。

 

笹薮が多く 遺構らしいものはよく分かりません。

 

そのまま進むと

案内が出てきました。 

正規の登山道に合流します。

 

合流点(幹の左側)を振り返って撮影。

ここは八王子神社社殿背後、本丸見学道の途中です。

 

 

 

 

次回は最終回として八王子城北麓編」 の簡単なまとめ と 

  おまけで 北条氏照 および家臣墓地 の裏側を歩く回です

八王子城 主郭北麓  11 まとめと 氏照墓地の裏側 編 にて

 

 

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kurokuwa.hatenablog.com

 

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