女神山城
訪問 2019年4月
案内板 無し
駐車場 無し
久々の更新です。
最近はこれが枕詞のようになってますが さて今回は長野編になります。 長野お城が続くかどうかはちょっと気分次第ですが・・
女神山城 主郭部石積み遺構
女神岳山頂部を利用して築かれた山城で、見事な石積み遺構と、山頂までのルートが大変な事で有名な山城遺構になります。
女神山城の歴史については詳細不明の為 今回は割愛します。
いつものように場所はグーグル先生にお任せ。
ですが
場所はいいとして、グーグル先生では元の地形が全く伝わらないので
今回は国土地理院先生にも登場してもらいました。
等高線の密集具合を見てもらえればこの女神岳の険しさが伝わるかと。
写真はありませんが上田市方面から見ると正三角形のような特異な山容が確認できます。
登城ルートと主郭部を加筆したもの。
登山道入り口は女神岳東麓にあります。
その登山道ですが、特徴は勾配のキツイ所から一直線に稜線を目指す無茶苦茶なルートでしょう。
ここはその 登山道入口の様子。
小さな看板が出ているのでそれが目印になるでしょう。
車はこの付近の路肩が広い場所に停めました。
鳥居と石灯籠を過ぎたら山登りのスタート。
足元の石段は鳥居で終わり、その先は階段を設ける程の斜度をひたすら直登する事になります。
このルート、本来は参道なんでしょうね。
さてさて、ひぃひぃと登る途中で見つけた 石段の残骸。
元々は山頂まで石段が続いていたのか、もしくは工事途中で放棄されたものなのか。
男塾の直進行のような苦行を続ける事30分でようやく見えてきた尾根筋。
まったく山肌を登って高度を稼ぐなら普通はジグザグに登るもんです。
最後の最後に申し訳程度に石段があるのが嫌味にさえ思えてきます。
ダクダクに汗をかき、ようやく稜線に到着。
麓からの比高は約200mでした。
ここでしばし休憩。
さて周囲を確認すると石段正面には小さな祠があります。
明瞭な城郭遺構はありませんが、尾根部が平坦に均されているのでこの辺りも女神山城の一部と考えてよさそうです。
息を整えてさっそく北側の主郭を目指し・・
ではなく 一旦稜線南側を確認します。
両側の切り立った感じが伝わりますかね?
地形だけでも十分な要害性を持ってますね、こん所から這い上がれるのはカモシカ兵くらいでしょう
こんな感じで ほぼ崖です。
南側尾根先端部に至り下を見降ろして撮影。
尾根筋も人を拒否するのような急勾配。
では反対側、女神山城の主郭を目指します。
1本尾根沿いの遺構なので、一旦登ってしまえば後は楽ですね・・帰りを考慮しなければですが。
さて、だいぶ前置きが長くなりましたが女神山城の遺構が現れました。
主郭手前の連続堀切群、4~5条程度の堀切が明瞭に残ります。
同じく堀切。
なんとも素晴らしい遺構です。
非常に用心深く入念に堀切を入れてますが、あんな急斜面をよじ登って攻め寄せてくるの? 本当に?
と思えてなりません。
さて、堀切の先に見えてきたのが石積みによって守られた主郭と手前の2郭(仮称)平坦地。
こちらは 2郭西側の石積み遺構。
法面保護用でしょうかね。
2郭東側の下段には石積み遺構に虎口の遺構が残されてます。
判り難いので虎口外側から撮影。 画像左上の石積みは主郭部。
虎口があるなら女神山城本来の登城口は城の北東側にあったのでは?
尺目盛り付きのスケールを購入して初の山城だったのであれこれ測った様子を撮影・・
だから何? と言わればそれまでですが、先の虎口の開口部の幅は現状で約4尺ですね。
改めて主郭の石積みを撮影。
虎口側の方が良く残ってます、つらい直進行もこれがあれば我慢できるというもの。
接近して撮影。
やっぱり高さを測ります。
現状でほぼ6尺。
おまけで石の寸法も測ります。
こちらは主郭内部の様子。円形に整地されてます。
狭いですが平坦に良く均されてます。
樹木が無ければ眺望は極めて良好でしょうね。
こちらは主郭北側の尾根筋を断ち切る堀切群。
こっちの尾根はまだ緩やかに思えます(それでもキツイですが)
所要時間 2時間
女神山城の評価は 4 とさせて下さい。
連続堀切、石積み遺構など城郭遺構としてはきつい山登りに見合うだけの遺構があります。
有りますが 何度も行きたいかと言われればNO ですね、一度で十分堪能しましたので。
今回は省略しましたが、登りよりの下りの方が危険かもしれませんね。
前日雨が降ってぬかるんでいる場合などは滑落も考えられます、道は一本だけなので危険でもなんでも同じ道を辿るしかないので。