では長々と続けてきたマニアック八王子城も今回で最終回になります。
ではいつものを貼り付けます
太鼓郭尾根の日陰だったので稜線に登ると日差しが強まります。
前回見た標識まで辿りつきました。
時間は 10時45分
ここから稜線を東に向かうのですが
その前に、
これは「御主殿跡」の標識地点から東側を撮影した写真。
実は この細尾根
前回は見落としていたのですが、画像の右側(南側)に
竪堀状の溝が何条か斜面に落ちているんです。
何でも遺構に見える病かと思いましたが
この溝状地形、稜線の南側(城の外側)だけなんです。
かなり曖昧な地形でしたが、3から4本程度は確認できました。
何度見ても竪堀にしか見えない。
同じ地点から西側(熊笹山方向)を撮影。
丁度 尾根鞍部に当たるので両側が登り坂になっています。
西側の尾根沿いは自然地形に見えましたが念の為に坂の上まで登って遺構の有無を確認します。
坂を上り切った先の状況。
郭の削平地ですと言えば、そう思えるような適度に平らな稜線。
しかし自然地形とも判断がつかないので、引き返します。
こちらは、先の鞍部から東の分岐のある小ピーク421m地点。
樹木に覆われていなければ麓の旧甲州街道方面が丸見えのはず。
当時、監視施設があってもおかしくはない地形ですが、目立った遺構はなし。
421の小ピークから僅かに東側の稜線なんですが・・尾根を断ち切る 堀切?
に見える地形があるんですね。
これも前回は完全に見落としてます。
かなり浅くなってますが、稜線を断ち切っています。
堀切の先は郭内部と呼んでもおかしくない妙に平坦な地形になり
平坦地の先端は崖状の地形になっています。
先端部で例の木を発見。
仮称272高地じゃないですか。
先端から見下ろすと、こんな感じの崖(切岸?)です。
堀切の先に削平地、先端は切岸。
全て自然地形の見誤りとも思えず、これは八王子城の郭の一つじゃないですかね。
少し省略して、太鼓郭尾根への分岐点まで辿り着きました。 尾根には下らずにそのまま稜線を東へ進みます。
この先は 普通に日帰りトレッキング気分で歩いてます。
唐沢山山頂に到着。
時間は 11時25分
全く眺望がないので、この標識がないとほぼ気付かないかも。
唐沢山から5分程度の地点にある竪堀状の地形。
深さ幅ともに現状で2m以上あり竪堀なら規格外に巨大。
八王子城の主郭からかなり離れているのと、他の竪堀と比べて異様に広く深い点から、無関係にも思えますが。
付近から垣間見えた八王子市城主郭方面。
時間は 11時35分
地蔵尊を過ぎたら麓の駒木野方向へ降ります。
地蔵尊を過ぎると九十九尾根の急勾配が続きます。
この辺りは踏み跡が少し薄いので多少注意が必要。
尾根道は麓の手前で中央道によって分断されてます。
登山道は左手に迂回して
ここが登山道入り口。
その後、中央道の下をくぐり
駒木野集落からの入り口を振り返って撮影。
ここから入山する方は富士見台の標識に従って下さい。
右側の分岐は中央道に沿って都道61号への抜け道。
特急が来たので撮影、撮り鉄じゃないですが。
ここで旧甲州街道に到着。
時間は 12時
ここまでの所要時間は 2時間15分
4回も続いたので簡単なまとめです
実は、肝心の遺構については全く期待を持たないままスタートしました。
なにせ、昨年の八王子城主郭北側を辿るルートよりも更に大きく外れたルートなので。
が
実際は遺構としか思えない地形も散見し中々の収穫。
割愛しましたが、写真では全く写らない竪堀らしき地形も幾つかあり、個人的な想像よりも八王子城は遥かに広範囲に縄張りを持っていたのでは・・と妄想も更に膨らみます。
そんな事もあり
先日 遂に散財して 買ってしまいました。
巨大山城 八王子城 精密ルートマップ 2,000円税別也
こんなマニアックな本を普通に置いてるジュンク堂さんは やっぱり色々おかしい。
中身は大判の地図が5枚程入っているだけ なんですがね、恐ろしく情報が詳しい。
中世城郭の縄張好き限定ですが、この情報量でこの価格はお買い得。
ただ、情報が膨大過ぎる弊害で妄想する楽しみが減ります(笑)
しかし、ルートマップの情報では、今回の稜線ルートも八王子城の城域内とされています。
と、なれば遺構らしいと判断した地形も、八王子城の普請と考えてもいいように思えます。
コロナも未だ終息しない状況で遠征も難しいので、また行ってみようかな?
とう所で 八王子城 主郭南西部は終了です。
ここからは おまけ
最後の写真、旧甲州街道を右に折れると 小仏関所跡の史跡があります。
関所跡と言っても雰囲気は近所の公園風。
観光地化された箱根の関所とはかなり違いますね。
現地の案内板です。
関所の整備は徳川家康の入府以降との事で、八王子城とは直接の関係はありません。
同じ敷地にある 甲州街道駒木野宿の石碑
以上です。
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