ちょっと山城に (正規運用版)

ヤフーブログからの避難民です

浄福寺城 再訪 (東京都 八王子市)1

浄福寺城 (再訪)

 

訪問 2020年 11月

 

駐車場無し (麓の浄福寺Pを利用)

案内板有り (麓  浄福寺正面)

 

 

 記事の更新が遅々として進まずに最近は訪問から2年以上経過した物件ばかり紹介してました。

 時間が経過すると記憶も曖昧になり、まとめるのも面倒に感じて 「よし 書くぞ!」 といった気にならないんですね。

 

  それに今年はコロナ騒動でお城巡りも自粛気味。

 お城に関わる時間も激減し、お城巡りの趣味も少しばかり熱が醒めた状態になってました。

 

 そんな折の秋晴れの休日。

 

 遠出は面倒だけど都内の山城くらいなら行ってみようかな? 

 という事で再訪したのが八王子市に残るここ浄福寺城

 

 浄福寺城は、都内に留まらず関東圏でも指折りの極めて技巧的な縄張りを持つ山城です。

 既に2018年1月に訪問し同年11月に記事にしましたが再訪理由は幾つかあります。

 

①尾根道が一部消滅していて、見られなかった箇所がある

   心残りなので是非見たい。

 

②主郭の位置が西に偏り過ぎているのは何故か?

  1590年に発生した豊臣秀吉による小田原攻めに備えた城郭なら、西側重点防禦になるのでは?

 もしかして西側に郭があったしませんかね?(妄想)

 

③勝手に妄想している伊豆にある韮山城との類似性に関してのヒントが欲しい

   やっぱり似ているかと、同じ工務店?? が請け負ったんじゃないですかね?

 

そんな心残りがあったので、浄福寺城に再訪した次第。

 

 

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 浄福寺城 主郭を西尾根から撮影

 

 

 

今回は国土地理院さんの地図を併せてリンクします。

 こちらの方が等高線が明瞭で地山の地形が良く解ります。

 

 浄福寺城、全般の紹介は以下の過去記事をどうそ。

 

kurokuwa.hatenablog.com

 

kurokuwa.hatenablog.com

 

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こちらは前回も掲載した現地案内板の縄張図です

 麓の浄福寺さんにあります 

 

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2018年1月に訪問した際のルート。

 支尾根先端部に火力が集中できるような縄張りじゃないか? との妄想を元に加筆してます。

 

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 こちらが今回の訪問ルート。

 

 主郭西側尾根については、城の外側まで探索し、未訪問の尾根筋を見てから北東尾根を下り「上宿御嶽神社」に至るルートをとりました。

 

 

ウンチクはこの位にして早速 参りましょう。

 

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 スタートは同じく浄福寺さん裏手の墓地から。

白山大権現の左手に登り口があります。

 

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 1 の御堂のある郭跡手前地点です。

 この石段は郭の切岸面と推定。

 

 

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 お堂のある郭全景。

 後世の地形改変はあるかもしれませんね。

 

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 お堂の裏手に残る土塁 + 堀切。

更に尾根道を登ります。

 

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 2 のアンテナが設置された小ピーク。

 ほぼ自然地形ですが郭の跡と考えてよさそうです。

 

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 2. の後方に控える竪堀。

 えっ ・・どこに竪堀があるか判らないですか? 

竪堀は基本的に写真映りが悪いので・・

 

 

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 写真に補助線を足してみました。

 竪堀は尾根道の幅を絞る役割も果たしていたようです。

 

 

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 3. の地点で 尾根道の斜度が高まります。

 

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同地点を登り切った所で振り返り撮影。

 堀切と小郭の組み合わせで厳重な防禦線が築かれていますが、写真では全く判りませんね。

 

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 小郭から尾根上を見上げて撮影。

 上の段の小郭との切岸面が判るかと。

この尾根は堀切・竪堀・切岸&小郭といった比較的オーソドックスな山城のパーツの組み合わせで防禦されています。

 

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 このまま登れば浄福寺城の主郭に至りますが、

②の西側の防禦に関しての検証の為、西の尾根を目指します。

画像は 4. の主郭直下の西尾根との接続を断ち切る大堀切。

 

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暫くは尾根道を道なりに進みます。

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 視界が急に開けて来ました。

 前回と同じ状態ですね。

 

6. のピークが正面に確認できます。

 何となく人為的に山頂を均しているように見えませんか?

 

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 5. の地点。浄福寺城西端の堀切の様子ですね。

 堀切と言いましたが実際は段差です。

 

 本格的な防衛線というよりは、単なる警戒線と言った程度の役割しか果たせないでしょう。

 

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 6. のピークに近づいて撮影。

 うーん 何となく自然地形のままに思えてきます。

 

 

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 6. のピークに到達して振り返って撮影。

 

 いえ、 実はここ

遠目にはピークに見えますが尾根筋が90度折れているだけ。

 人がすれ違えるギリギリの幅しかなく郭の造成には不適当な立地。

 

 

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  それでも、ここまで足を延ばして初めて発見できる事もあるというもの・・・

 7. の地点 支尾根先端に小郭らしき段差がありました。 画像の右側中央付近です。

 

 

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 しばしの休憩。  

 ついでに八王子城方面を撮影、八王子城の主郭があるピークはどれですかね??

 

 

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折角なので浄福寺城の主郭を撮影。

  ここに郭を設けて西側からの攻撃に備えるという妄想(仮説)は間違いでしたね。

 

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おまけです、 その先の様子も撮影しました。

 

 ここでかなり深い尾根の鞍部になって、正面の稜線とは完全に山塊として別になります。

 

 ここ、

天然の大堀切として簡易的な防衛線として利用できるかも? 

 再びそんな妄想が湧いてきますがどうでしょうかね??

 

 結論

と 言う事で西尾根の先にある小ピーク(尾根筋)には遺構らしい物はありませんでした・・。

 

 まぁ、 仮にそんな物があれば、とうの昔に発見されているでしょうから当然の結果ではあるのですが。

 

 

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それでは 改めて主郭を目指します。

 此方は4の大堀切を過ぎて、主郭への虎口を撮影したもの。 

 

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 動線を赤矢印、地形をオレンジ色で表現。

 矢印は浄福寺からの尾根筋を辿るルートです。

動線をグンとひねる感じがいいでしょ。

 

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 主郭にある祠を撮影して また休憩です。

 

浄福寺城 再訪2 に続きます。

 

 

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