ちょっと山城に (正規運用版)

ヤフーブログからの避難民です

田沢城 (長野県 安曇野市)

田沢城

 

訪問 2018年11月

 

駐車場 無し

案内板 無し

 

 今回の田沢城編は光城の続編のようなものです。

 

 光城の紹介で少し触れてますが、田沢城は光城のある光城山山頂から南側に延びる支尾根沿いに築かれた山城になります。

 

 光城の遺構は素晴らしいけど・・人が多くてちょっと山城巡りしてる気分になれないねぇ~

 という、マニアックな方のみにお勧めの山城となります。

 

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 田沢城尾根沿いからの景色

 

 

 

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 さて、この目立たない作業道が田沢城への登り口。

 判り難い・・

 

 場所は県道57号沿いですが、光城と違い案内の類はありません。

 

 

 訪問目印は同じ県道沿いにある「田沢神明宮」

 

  作業道入口は、そこから西へ道なりに数十メートル行った路肩が広い場所です。

 

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 ちょこっと登って振り返った所。

 

 こんな所(失礼)誰も来ないだろう・・と思っていたら先行者がいらしたようで路肩には数台の車が停めてありました。

 上を見上げるとちょうど作業道を登る後ろ姿が確認出来ました。

 

 

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 天候も良く紅葉もいい具合に色づいて気分爽快。

 作業道は踏み跡が明瞭でハイキング気分で登り始めます。

 ここ、光城山へのマイナールートなのかな?

 

 ま、正規の登山道じゃないようなので、あくまで自己責任で登るルートでしょう。

 

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 しばし登ると、作業道は人の背丈ほどの溝状に変化します。

 溝底は落ち葉が堆積し、人の往来には利用されてない模様。

 踏み跡のある土塁状の部分を進みます。

 

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  この溝状遺構ですが

作業道や登山道の造りとしては不自然。

 以前訪問した霧降城埴原城背後に残る古道の遺構と同じものに思えましたがどうなんでしょうね。

 

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倒木が増えてきて迂回に難儀します。 

 

 この辺りは既にハイキングではないですねぇ・・

その代わりに山城にやって来ました と言う充足感はたっぷり味わえます。

 

 個人的には断然こっちが好みですが・・

 

 

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 景色は大変よろしいのですが、曇ってきました。

 

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天候も回復し 麓から登ること約20分で平場に建つアンテナ施設が見えてきました。

 

この平場から城郭遺構ですかね。

 

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 郭内は林業関係者による手が入ってます。

 

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 同じ山城でも都内と違って景色が壮大!

 全くもって羨ましい。

 

 

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 アンテナから尾根沿い奥の様子を撮影。

 この尾根上を削平化して田沢城主郭部が設けられています。

 切株の奥が一段高い郭になってますが笹藪が凄まじく遺構は良く解りません。

 

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 雑草郭側から撮影した仮称アンテナ郭の全景。

 郭内部の削平が不完全な郭ですね、アンテナメンテ用に雑草が刈り取られているので助かります。

 

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 仮称 雑草郭(適当なネーミングですが)の全景です。

 晩秋の時期でも笹藪で埋もれ遺構の確認はおろか、進むのも困難なありさま。 

 

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  一旦尾根筋をトラバースして仮称雑草郭の背後を目指します。

 こちらは遠景ですが尾根筋東側を守る段郭。

 

 

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 雑草郭背後を守る大堀切に到達。

恐らくこの郭が田沢城の主郭なんでしょうね。

 

 この辺りから作業道の踏み跡が曖昧になっています。

 

 作業道の入り口で後ろ姿を見かけた先行者ですが、てっきり城マニアかと思い込んでいたのですが城内では見かけなかったですね。

 田沢城を素通りして光城山に向かったのかな?

 

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 さて、こちらは大堀切から更に背後の尾根筋を遮断する小堀切。

 

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 小堀切から「光城」方面を撮影。

 

 このまま尾根を辿れば光城に至るはずですが、この先の踏み跡はいよいよ曖昧になって道が見つけられず断念。

 

 画像手前には、尾根筋としてはかなり広大な平坦地があります。

 駐屯地としてなら最適な広さでしょうか。

 

 

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 再び大堀切に戻って来ました。

 

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 大堀切をよじ登り 土塁上を撮影。

 

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 郭内から土塁を撮影。

 手前に残る石積みは、城郭遺構というより祠やお社の跡に思えます。

 

 

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 裏から回っても笹藪で良く解りません。

この辺りで撤収です。

 

 

所要時間 1時間

 
田沢城の評価は 3 とさせて下さい。

 道中の標識や、城内によくある案内板すらこの田沢城にはありません。

 

 笹藪も酷く、城内を隅々まで見られる環境ですらありませんが、山中にひっそり残る城跡を堪能したいならば光城よりも田沢城をお勧めします。

 

 蛇足ですが人の往来が少ない遺構なので熊対策は必須でしょうね、特に今年は。