鎌刃城
訪問 2017年 9月
駐車場 無し(路駐可)
案内板 有り
昨年9月に週末を絡めた関西方面の出張がありまして、滅多にない機会という事で城巡りも予定に組み込みました。
土日2日間を利用して「鎌刃城」「小谷城」その他に観音寺城やetc・・・と仕事そっちのけで段取りを組んでいたのですが、結局土曜日まで仕事が延びて日曜だけ訪城となりましたが、朝一で先般続日本100名城に選定されました「鎌刃城」を、午後に浅井氏で有名な「小谷城」と2名城の訪城を果たしました。
鎌刃城 主郭石積み遺構
鎌刃城と言えばこの石積み虎口が余りも有名ですが、オーソドックな堀切などの遺構も見ごたえがあります。
場所は以下のURLを参照して下さい。
さて、事前にネット情報で大まかな位置は調べても、どこから山上の鎌刃城にアプローチしたら良いものか・・まして土地勘のない滋賀県ですし。
滅多に行けない関西方面となれば入口探しで時間浪費は余りにも無駄というもの。
考えた末、鎌刃城の近くに「青龍の滝」と言うのがあるらしいので、まずは其処まで車で目指す事に。
今回使った鎌刃城までの道のりを地図上に反映させました。
(地図画像は拡大できます)
結局の所、このルートが正解で山上の鎌刃城案内板まで直接車で登れました。
米原インターから、かいつまんで説明しますと
北陸道米原ICを降り、国道21号を米原市街地方面に左折 → 県道240号との丁字路を左折 → 米原IC下をくぐり → 北陸自動車道をくぐらずに左折 → 名神高速をくぐり直進 → 米原工業団地の脇を道なりに直進 → 工業団地を過ぎたら三叉路を右折 → 林道(入るなら自己責任の看板有)に入り道なりに4キロ程で鎌刃城入口の案内板有り
と、なります。
林道は完全舗装済で普通車での通行に問題ありませんでしたが林道の路面状況が変化しやすいので注意が必要かと。
鎌刃城への案内板付近に路肩を広くとってあり数台車を停められる余地があります。今回はここに車を停めました。
案内板にある鎌刃城の解説です。
城の歴史はこれで済ませますが・・テープで一部の文章が隠されているのですが・・これは何でしょうか?
現地の縄張り図に今回の訪問ルートを加筆しました、駐車した林道は図の右下あたりになります。
今回の鎌刃城1が赤線 次回がオレンジ線になります。
なにか写真を撮っている人が写り込んでますが気にしないでください。
ここから徒歩です、案内の矢印に従って尾根道に進みます。
尾根道は少し下り、道なりに数十メートル進みます。
早速お出迎えされるのがこの大堀切。
堀切を直接登るルートにはロープの介添えが用意される程に深く鋭い堀切。
今でも訪城者を拒むような大堀切、鎌刃城は廃城というより400年休眠していただけ と表現する方が適当かもしれない。
堀切に降りて撮影。 ここから尾根上のルートと堀切鞍部から尾根をトラバースする主郭直行ルートに別れます。
城攻め気分を味わうなら当然尾根上ルートという事でこの後堀切をよじ登りました。
尾根上ルートは堀切で幾つもの障害を設けていますが、元の痩せ尾根がかなり険しく大人数での進撃には不適当な要害地形になります。
1列縦隊でしか進めそうもないお足元の悪さ。
この鎌刃城で感じた特徴は写真にもあるような小石交じりの崩れやすい土質の上に築かれている点でしょうか。
尾根道の補強と思われる石積み遺構も確認できました。
これは法面の崩落防止用でしょうね、築城と言うよりも土木工事に近いかも。
尾根道を進むと現れる大堀切
この堀切の先は縄張り図「現在位置」と書かれた「南郭Ⅱ」
堀切面には石積みの痕跡と思しき石が確認出来ます。
ロープが堀切を登っているので、この先に行くにはこの堀切をよじ登れ・・という事なんでしょうね、鎌刃城の整備には全く甘えがなく城攻めの気分で堀切を登りに挑めます。
同じ堀切上部に残る石積み遺構。
苔がいい具合に生えてます。
南郭Ⅱ内部の様子。 手前土塁は先の大堀切に面して築かれています。
こちらは「南Ⅱ郭」西側を守る越郭「西Ⅰ郭」から南郭Ⅱを見上げた様子。
用意された虎ロープに掴まって降りましたが、何も介添えが無ければ危険で降りられない急こう配。切岸面を強引に降りてませんかね。
動線的には本来のルートではないような気がします。
同じく「西Ⅰ郭」 内部の様子。地形の制約で三日月形をしています。
西尾根からの侵攻を最終的に防禦する郭に当たりますが、主郭までの動線は真上の「南二郭」を目指すのではなく横に迂回させるのが本来のルートでしょうか。
「西Ⅰ郭」から「西Ⅱ郭」方面を見降ろして撮影。
西尾根は険しい地形でこの先一気に標高を落とします。
ここで暫く考えます。
このまま西尾根先端まで下って行けば1時間は余分に時間がかかる。
この後に予定する小谷城の訪城も考えると時間的(体力的にも)この先に行くのはいかがなものか・・と
と、いう訳で後ろ髪を引かれつつも「南Ⅰ」郭に戻り(足元が悪いので戻るのも結構大変)「南Ⅱ郭」から主郭を目指します。
「南Ⅱ郭」と「南郭Ⅰ」を隔てる堀切。
画像奥で一段高い所が「主郭」
「南郭Ⅰ」と「主郭」は土塁によって区分けされています。
ブルーシートで養生されてますが土塁は石積によって補強が施されています。
鎌刃城2 に続きます。