ちょっと山城に (正規運用版)

ヤフーブログからの避難民です

鎌刃城 (滋賀県 米原市)2

ではでは早速「鎌刃城」の続きと参ります。
 主郭から北側尾根部 オレンジ線今回のルートです。
 
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 再び登場の現地縄張り図。
 
 
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 主郭に建つ真新しい 石碑
国史跡の名に恥じない遺構なのは間違いないですよ。
 
 
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主郭北側虎口。 
 鎌刃城と言えばここ、と言ってもいい位紹介されてますが遂に念願の対面を果たしました。
 やっぱりいいですねぇ、朽ち具合と言いますか整備が行き届いた近世城郭にはない魅力があります。
 また、石積み回りの雑草は丁寧に刈り払われて見学しやすい環境が整備されています。
 
 
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「北Ⅰ郭」から見上げた主郭北側虎口。
下段の石積遺構は修復作業中と言った所、虎口下の動線は当時のままでしょうか?
 
 
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主郭の北側を防禦する腰郭というべき「北Ⅰ郭」の全景。崩れた石積みが散乱しています。
 
 
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「北Ⅰ郭」から北尾根に進みます。全体的に緩い下り勾配の尾根。
 
 
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進みますと、足元に(小石垣)あります との案内が
 
 
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 どこどこ? と言いますかほぼ看板の足元にあります。
小石垣というよりも崩落を逃れた現存部分と言った方がいいでしょうね、周辺に同じような石が転がっていましたし。
 
 ※この後、近くの切株から2匹のスズメバチが出現し2m程の距離を保ちつつこちらを向いた状態でホバリング。 これって確か蜂のスクランブル発進でしたよね、留まるのは危険と判断し一旦主郭まで撤退です。
 
 
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さて、少し主郭で休憩してから北尾根に戻ります。 足音を立てぬよう忍び足でスズメバチの巣をやり過ごし北郭先端を目指します。
 鎌刃城のパンフレットはここ「北Ⅴ郭」にあります。
 
 
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中身は精密な縄張り図と,鎌刃城までのアクセスルートの解説。なるほど北西側から行くのが正式なんですね・・でももう来ちゃってますし。
 ちなみにパンフレットはカラーコピーじゃなくきちんとした印刷物。
 
 
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付近にある水の手。 配管されており「西郭Ⅰ」の井戸と思しき遺構に連結されているような。
 
 
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「北Ⅵ郭」先端部には木製の展望台が設置されています。
手前の窪みは櫓のような建築物跡と記憶。
 
 
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麓まで一望です。
 
 
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展望台から振り返って撮影。
 
 
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「北Ⅴ郭」にある石積み虎口遺構。
 良く整備されており残暑の時期でもこのとおり。
 
 
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「北Ⅵ郭」下の小堀切
 
 
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その更に下に控える大堀切。 
 この規格外な巨大堀切はちょっと他では見当たらないかも。
もう人工的な堀切ではなく 谷 と呼んでもいい位ですね。
 
 
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こちらは「北Ⅴ郭」西側、少し山肌を降りた地点にある大石垣。
 大石垣の直上は幅の狭い腰郭状の平坦地があり、郭の普請目的なのか法面の保護を目的に組まれた石垣なんですかね。
 
 
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異なるアングルからもう一枚。 
いいすねぇ~いつまでも眺めていられます・・
 
 
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「北Ⅴ郭」に上がる途中にある別の石積遺構。
 残存箇所と崩落個所が混在しており、往時の鎌刃城は石の壁でぐるりと防禦されていたのでしょうか。
 
 
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帰り路は主郭から尾根下の迂回ルートを辿ります。
 
 
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歩きやすい道のりで最初に遭遇した大堀切の堀底まで戻れました。
帰り道にはこっちのルートがお勧め。
 
 
所要時間 2時間

鎌刃城の評価は 4 とさせて下さい。
 
 一日で鎌刃城と小谷城を攻略する都合上、西尾根部の突撃に割く時間的余裕がなく未訪ではありますが、それにも関わらず訪問前の期待を裏切らない遺構でした。
 よくぞこんな険しい地形に大城郭を築いたものだ・・というのが訪問してから強く感じた点でしょうか。
 また崩れやすい地質と思しき占地故に土木技術(石積みによる法面保護)が発達したのでは? 等とも想像しました。
 画像では割愛してますが、石組み虎口外の動線処理も技巧的で見ごたえがあります、縄張りを見ながら築城者が設定した本来の動線をあれこれ想像するもの楽しい城郭遺構ですね。 
 ここは関西に行く機会に恵まれたら是非再訪した城郭の一つになりました。