ちょっと山城に (正規運用版)

ヤフーブログからの避難民です

高天神城 (静岡県 掛川市) 2

ではでは高天神城の続きと参ります。
 
3回に分けて紹介と伝えましたが圧縮して2回の記事でまとめたいと思います。

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 今回のルートは黄色のラインになります。 前回同様に番号順に紹介します。
 追手側の駐車場から再び高天神城に戻り本丸下の脇道を辿るショートカットルートで一気に分岐点の尾根鞍部を目指します。
  今更ですが、縄張り図系の画像は全て拡大出来るように大き目の画像で掲載してますので見ずらい場合は画像右下をクリックして下さい。


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 加筆№1
散策路を辿ると高天神城の尾根に囲まれた貯水池が見えます。


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同地点、散策路脇の法面。  
 何でまたこんな画像を載せるの・・という疑問があるかと思いますが、高天神城の土質の紹介です。
 粘土質の土ベースに拳より少し小さめの礫が無数に混じるという特徴でして、これがいかにも崩れ易そうな感じなんですね。
 標高こそ大した事はないにも関わらず険しく要害性が高い地形はこの辺りからくるのではないでしょうかね。
 しかも石は攻撃側にぶん投げても有効ですし。


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加筆№2
 の井戸廓に到着。この辺りは西の丸にある神社の参道といった趣き。


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 狛犬? ですか・・良く判りません。牛っぽいですが。


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井戸廓に残る井戸。
 

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加筆№2の井戸廓から 加筆№3の西の丸を撮影。
 階段の段数から西の丸が一段も二段も高い地形というのが伝わると思います。


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 加筆№3
西の丸にある高天神社。 狭い西の丸に社殿と社務所が建ってもう敷地いっぱいいっぱいです。
 社殿裏には土塁が残ります。

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 社殿裏から加筆№4の馬場平方面を撮影。
 堀切で西の丸と馬場平は遮断されています。


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 加筆№5
先程の堀切脇にある堡塁状遺構。
 堀切の階段を馬場平に登る途中右側脇に反れた所にあります。
 丁度、堀切脇を固めるように築かれています。
 3月でこの藪まみれ状態なので観察は困難(ついでに撮影も困難)ですが非常に印象深い遺構でした。


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 加筆№4
馬場平廓の様子。 この先に尾根道が続き城からの抜け道になっていたそうです。


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 馬場平は景色が非常によろしいです。
画像左手から右側に延びる尾根は 加筆№6~8 の細長~い部分。
 写真を撮りながら次はあの先端まで行ってみようと思案してました。


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加筆№6の尾根入口までのルートはけっこう目立たない場所に位置します。
 私のようなもの好きな方の為に詳しく紹介します。
 西の丸に一旦戻りこの社務所脇に立つ堀切の案内柱を探して下さい。
 画像奥の建物が社務所で、この社務所の裏側尾根沿いと書かれています。

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社務所を正面に見て左側に石段がありそこを降りると「かわやでござる」がありその先の無人の建物↑の左脇を進みます。

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 蛇足ですがこの辺りで西の丸の脇が崩落しているのが見えます。 崖ですね。


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加筆№6の痩尾根入口。 3月の訪問にも関わらず下草によって尾根道は半ば埋没。

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 尾根道の様子。城らしく尾根筋になにか構築したような気配がありません、そのままの細尾根。

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 尾根道を進むと現れる 加筆№7の大堀切。
№7の位置で尾根が右側に折れます。 折れ部分を大きく断ち切るように堀切は築かれています。
 画像は城攻め側の視点で撮影。 ここは守備側に見降ろされてしかも逃げ場がない絶対的な死地。
 
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 先の撮影地点を城内側から撮影。
ここの堀切の規模は高天神城随一の規模でした。頭を蜘蛛の巣まみれになった甲斐もあったという事で。

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 加筆№7を過ぎて更に加筆№8の堀切を目指します。


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 加筆№8の 堀切
堀切の深さで言えば7よりのここの方がより大規模かもしれません。
 とにかくこの2連の堀切の迫力は圧倒的です。


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 堀切から西の丸に一旦戻り 加筆№9の2の丸を目指して西の丸東側脇を進みます。
画像は目隠しの土塁跡。


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 加筆№9 西の丸東隣の廓 2の丸でいいですかね。
 何故か細かく幾段かに平場が分かれており地面が波打っているように写っています。

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加筆№10 の堀切跡。
 尾根筋に廓が展開しますが一度北側の脇にそれます。


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 堀切脇にひっそり佇む戦死の址の碑。
堂の尾廓を守備していた本間・丸尾兄弟が武田方の銃弾によって戦死したそうです。

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 加筆№11
堂の尾廓北側を防禦する横堀。 堂の尾廓は画像右手になります。
 画像左側の地形上勾配が緩く攻撃側の接近が容易な為にこの長大な横堀が廓に沿って築かれたそうです。

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 廓先端付近まで進んで振り返って撮影。 この堀による防禦力の強化は武田方時代にされたと言われています。


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 堂の尾根廓の更に先 井楼廓の様子。
 横堀側のみに土塁が巡らしてあります。

 紹介は以上です、写真撮りながらグルグル回ったので結局3時間程かかってしまいました。

高天神城の評価は 5 です。

最高評価はある意味当然ですかね、歴史的なポイントしての知名度もそうですが城単体でも非常に見ごたえ満載です。
 整備状況も程良く、駐車場やトイレも充実しており好評価です。