ではでは笠間城の後半と参ります。
このように地山は岩肌むき出しの荒々しい地形。
天守郭をトラバースすると落書きだらけの休憩所に到着します。
背後の急峻な岩山山頂が天守郭。
休憩所の背後にはこのような奇岩があります。これが石倉ですかね。
折角なので岩に登ります。 急に視界は開けてまさに絶景。
足元の岩に残る「矢穴」
この辺りの岩を石垣に適した寸法に割って使用したんでしょうね。
登っていた岩を離れたアングルから撮影。
岩の右端は石垣に使用されたようで垂直的に削られています。
他の岩にも幾筋も矢穴は残っています。
さて、休憩所まで戻りましていよいよ天守郭への尾根道を登ることにします。
が、このルートはかなり険しくほぼ鎖場になっています。
裏側から登ったので「佐志能神社」の裏手からお邪魔することになります。
こちらが表側の社殿。
楽しみにしていた石垣はこのようにブルーシートに覆われていたり修復中の箇所が多かったですね。
ここは社殿が崩れやしないか心配になります。
社殿から一段下がった石垣。 小規模な石垣ですがやっぱり石垣もいいもんですね。
石段のささらもこの通り崩落してます、少し危険。
この辺りは虎ロープで制限されて立ち入りも出来ない状態。
この石垣の惨状は東日本大震災の影響でしょうか? 原因は知りませんが非常に気になります。
石垣の痛々しさを後にしまして、他の郭の散策を続けることにします。
ここは「笠間城1」の最後に紹介した天守郭に至る石段付近にある、土橋からみた堀切。
歩いて降りられそうなので堀底を探索します。
堀切を降り振り返って撮影。
堀切の下には最初に見つけたトンネルの出口がありました。
トンネルからの車道は本郭巨大土塁に沿って伸びているのでこれを使って戻ることにします。
ぐるっと戻りまして、「笠間城1」で少し触れた車道の分岐点です。
黄色の分岐線に再びお邪魔しますが右に折れると先ほどの不気味トンネル入口なので左側に折れてみることにします。
左に折れると赤矢印の所、藪をかき分ける程度の道があったので探索開始です。
位置的には天守郭の真下になります。
斜面に沿った山道は暫く進みますと小郭に出ます。
画像右手の斜面上段部が天守郭方向になります。
小郭には土塁が巡らせてあります。 恐らくは天守郭の防禦を担っていた郭でしょう。
土塁の上から撮影。
藪に埋もれた土塁も大好物。
土塁には虎口らしき開口部もあります。
虎口を抜けると道は山肌に沿って延びています。
途中、幾つかの枝道に分かれて迷いやすいのでこの先はお勧めしません。
何だか迷ったかなぁ・・と思いつつも進みます。
ちょっと判り難ですが見上げると 石倉にあった落書きだらけの休憩所が見えたので少しホッとして撮影。
尾根先端に出たので、道はないですけど岩だらけの尾根を登ります。
登りきると 矢穴のある岩場まで戻ってこられました。
真夏にやるもんじゃないですね。
笠間城の評価は 4 とさせて下さい。
遺構としては5です、マイナス要素は遺構を貫く車道の存在ですね。
この整備によって遺構がかなりの改変を受けているように思えます。
笠間城はつい石垣に目が行ってしまいますが、城単体の規模も大きく遺構も広大。1度では全てを回り切れない広さがあり土の城の魅力も兼ね備えています。
冬枯れの時期に再訪したい城郭の一つです。