小長谷城
訪問 2015年 8月
駐車場 無(路駐スペース有)
案内板 有 (社殿脇)
長野編は前回で終わりで今回からは静岡のお城紹介が続きます。
今回紹介のここ、小長谷城と書いて・・こながや と読むそうです。 いつも思いますが地名と人命は読み方は難しいですね。
さて、この城最大の売り? と言いますか特徴は武田流築城術ではお馴染みの丸馬出しがある事。
それも1個じゃ不安だ、もう1個前に重ねて造ってしまおう・・という理由かどうかは判りませんがとにかく、珍しい2重に構築された馬出しが見られる所でしょうね。
小長谷城 本廓裏側の空堀と土塁
場所は下のURLを参照して下さい。
小長谷城は大井川をかなり遡った山深い立地でしてアクセスはかなり悪いです。
比較的良い所でこの位・・悪い所は対向車とすれ違いも不可です。
大井川沿いの国道473号を利用するのが無難なようです。
小長谷城の城域内は、現在 徳谷神社と海洋センターがあり、海洋センター部は地形の改変が著しくまた、敷地内の散策は難しいようです。
早速ですが現地縄張り図を掲載します。
付近には海洋センターへの案内道路標識が出ていますのでそれに従って進めば小長谷城に辿り着けます。
城は西側を大井川の断崖に南側を鳴沢によって守られた地形に築かれています。
因みにこの図の下が南になります。
築城はこの地域の領主であった小長谷氏とされ後に武田氏によって改変されたとされています。
冒頭で2重の馬出しと書きましたが、図をよーく見て下さい。
内側は丸馬出しで外側は角型と形状が異なります。 それと、丸馬出しの脇にこぶ状の小廓が付随しています。
ではでは早速、城内を散策します。
ここは徳谷神社と海洋センターを分ける旧堀底にあたる道です。
この先に道幅の広い場所があり、今回はそこに駐車させてもらいました。
お邪魔しますと、さっそく社殿裏側に巡る巨大な土塁が目につきます。
所で、今回から画像を少し大き目に加工しアップしております。
こちらが徳谷神社社殿。
縄張り図で本丸 2の丸 3の丸と区分けされてますが、それぞれは土塁の間仕切りで区分けされています。
3の丸から本丸のある社殿を撮影。
地形の高低差があるのが確認出来ます。
3の丸に残る井戸。
一旦車道まで出て、3の丸方面を撮影。
鳥居付近の虎口は参道の関係で旧状は留めていないようです。
鳥居脇に残る5号堀。
方向を変えて馬出しを散策することにします。
1号堀にかかる土橋から丸馬出し方面を撮影。
画像正面に丸馬出しとその土塁があります。
同じ地点から1号堀方面を撮影。
社殿裏側の巨大土塁もセットで見られる大変よい場所です。
ちなみにこの撮影ポイントは土橋途中にある堀に向かって突き出した「突起」部です。 この構造も深い意味がありそうですがよく判りません。
丸馬出し内部から 3号 2号堀方面を撮影。
画像正面の木の辺りが馬出し脇のこぶ状の小廓なのですが・・・全く判りませんね。
2号 3号堀間の土橋から丸馬出しを撮影。
馬出し前の三日月堀が判ると思いますが、ここの馬出しは比較的小型です。
三日月堀のアップです。
丸馬出しを出てその先にある角馬出しを目指します。
空堀に架かる土橋の先が角馬出し。
付属廓と書かれていますが 角馬出し内部です。
外側に面したラインには土塁が巡らしてあります。
しかし、肝心の馬出し部分は樹木が多くて写真映りが悪いです・・実物を見るとはっきり判るのですが。
小長谷城の評価は 4 とさせて下さい。
城の真横まで車で行けるのは良いとして、高速からも遠く訪城には時間の余裕が必要になります。
しかしながら2重の馬出し・廓内の土塁による仕切り、見事な規模で残る本廓土塁等、コンパクトな城域ながら見所が大変多く訪城するだけの価値があると思います、お勧めです。