いよいよ技巧的な縄張りの紹介になります。
念の為に再度登場します現地縄張り図
前回最後に載せた 堀切脇から撮影した堡塁B(仮称)
手前横堀の向こう側に半円形をした射撃陣地とも呼べる堡塁が確認出来ます。
この堡塁は画像左右に延びる土塁線と繋がっています。
B~C間ににじり寄る敵兵に対し側面からの射撃を担っていたはずです。
C方面に向かって撮影。
横堀が廓に沿って直線状に延びています。 これが良く残されていて実に素晴らしい。
手前の横堀・土塁更に横堀+土塁 と言ったように幾重にも防衛線を敷いていてかなり厳重な構えです。
撮影地点の2の廓。
この廓に関しては平場はほぼフラットに整地されています。
C地点を2廓から撮影。
1直線に延びていた土塁を湾曲させています。
小規模な射撃陣地ではないかと。
こちらは 本廓導入部の虎口。
本廓内部の様子。
まとまった平場が確保されています。
土塁も残されいます。
本廓直下にある出廓も見逃せません。
堀の法面の勾配角は現在もこの様に大変険しくなっています。
丸馬出し前の三日月堀。
左手が丸馬出しです、堀の湾曲が解りますか?
丸馬出し脇にある 長大竪堀。 本当に長いです・・興味本位で辿りましたが途中で諦めました。
廓上から俯瞰で撮影した堡塁Cを間近で撮影。
右手が本廓方面。
横堀とセットの土塁線も間近で撮影。
丸子城の評価は 5 です。
規模こそ中程度(個人的には)ですが技巧的な縄張りが実に素晴らしい城郭です。 堡塁は勿論、個人的には出廓と本廓の辺りの造作がお気に入りです。
遺構自体も開発等による破壊から逃れており保存状態も非常に良好で、訪問して決して損はない城郭遺構かと。