八王子城
御主殿の滝・城山林道奥の遺構
訪問 2022年12月
2023年 5月
駐車場 あり
案内板 あり
八王子城の一般旅行者が行かない所シリーズを再開します。
需要は少ないのは判ってますが、まぁまぁいつものマイペースなのでご容赦下さい。
今回は、八王子城に行く人ならほぼ必ず見るであろう北条氏照の居館（御主殿跡）と復元曳橋 を通過して
その奥には何があるのか？？ の深堀り回です。
よくあるアングルの写真です。
このまま曳橋を渡って御主殿に行くのが一般的ですが
天邪鬼なので 行きません。
橋の下を流れる「城山川」に降ります
今回の「1」では
曳橋の下、城山川から御主殿の滝
次回の「2」では
更に奥に残る遺構？？ らしきものの紹介とします。
一応地図も載せましょう。
場所はグーグル先生に・・今回はスタート地点の曳橋にセット
そしてこちらは
八王子城 城郭周辺陰陽図 に今回のルートを加筆
麓のトイレの壁に掲示してあるので写真に収めてよく利用してます。
現地で肉眼でも確認しきれない微妙な高低差（遺構）も陰陽で浮かび上がらせてくれてます。
では「1」城山川から御主殿の滝までの紹介に移ります。
スタートはこの曳橋の上から
曳橋から足元の城山川を覗き込んで撮影。 写真上に向かって上流です。
画像の上端辺りが四角くプール状に見えませんか？
これが気になるので降りてみます。
一応補足ですが、曳橋とこの辺りの石積みは復元です
また曳橋の位置は若干ずれているようです。
曳橋の解説板。
絵図にも載ってますね・・いや
それより上流にもう1本橋が架かってませんか？
話が脱線し始めたので戻します。
曳橋直下に降りました。
問題は画像の上の方
小さい滝の流れ込んだ先、方形の貯水池に見えませんか？
少し近づいて撮影。
長辺は岩盤を削り込んで整えてあります。
底部も深く水深が確保されています。
階段も残ってますし
人為的に岩盤を掘り込んだ貯水池にしか見えない。
水深が確保されているのは、飲料用に水に含まれる土砂の沈殿が目的かと。
以上の理由により「八王子城の取水施設」
の遺構に思えるのですが・・
というのも、この城山川から飲料水を確保するには工夫が必要なんですね。
参考に
この付近以外の川の様子です
水はほぼ伏流水として地下に潜るので枯れているように見えます。
川底を掘らないと安定した水の確保ができないんですね。
八王子城の関連遺構とは断言できませんが（後世の遺構の可能性も）
なかなか興味深い遺構だとは言えます。
さて
「貯水池？」から更に城山川を遡ると
土塁線によって川幅が狭められ、左手に僅かな開口部が設けられています。
加筆するとこんな感じですね。
川底から城の内部に侵入する不審者に対する備えなのか？
絵図にあったもう1本の曳橋の橋脚の名残なのか？
土塁線と書きましたが石積みでしっかり補強されてます。
同地点を川の上から撮影するとこんな感じですね。
一応 補足ですが
こんな川底歩いてる人は他に誰もいませんでした
位置関係の補足です。
赤丸が 御主殿の滝の碑文。
という事で開口部からお邪魔します。
土塁線で隠れてますが、この先に「御主殿の滝」があります。
御主殿の滝の様子です。
このアングルから見上げると滝は2段に別れているのが判りますね。
こちらも「貯水池」と同じ取水用の目的に造られたと考えて方がいいかもしれません
あと、幾度か取り上げてますが
ここを心霊スポット扱いするのは個人的には懐疑的です。
見落とす方多いので、滝の真上の石積遺構も紹介して
ここからは「城山林道」を辿り更に「城山川」を遡ります。
他にも川底を浚渫した取水施設があったのかもしれませんが私が確認できたのは以上の２か所のみです。
※念の為に、現状の川底の形状から取水施設と推定しただけで・・根拠はありません。
気になった方はご自身の目で確認されて妄想力を発揮して頂ければと思います。
今回はこのくらいにして
八王子城 御主殿の滝とその奥に潜む遺構2 に続きます。
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