「長井坂城①」 の続きです。
今回は本郭とその隣接(縄張り図左下) 廓を紹介します。
前回の2 ・ 3郭が開放的な一面の畑地であるのに 一転して この本郭周辺は鬱蒼とした森の中にあります。
引き続き縄張り図です
馬出し跡を2郭側から撮影。
馬出しの碑はありますが 形状的には1辺が10メートル程の三角形の土盛りであり 高さも1メートル弱程度。
用途がイマイチ理解出来ず。 ちなみに この奥の断崖沿いには沼田街道の碑があります。
馬出し脇の空堀底を進み振り返って撮影。 堀の左手が馬出し 右手の土塁が本郭。
反対側はこのような断崖絶壁が続きます。
絶対にこの方面からは攻撃はないでしょうね。 現在でも崩落が進みつつあるようで 後堅固なんて生易しいものではありません。
先ほどの本郭土塁の登り内部を撮影。
本郭内部はご覧のように植林地となっております。 本郭周囲には土塁が取り巻いてます。
薄暗く足元はジメジメで 藪蚊の羽音は絶えず耳元で唸る状態。。
土塁上進み2の郭との境を撮影。 一直線に伸びた見事な土塁があります。
右手が本郭内部 左手が2郭との境の空堀です。 堀底からは4メートルはありそうです。
因みに堀底は道になってたようで縄張り図でも城を縦貫してます。 上州方面の街道は不得手なのですが
当時は沼田街道を城域に取り込んでいたのでしょうか?
土塁には見事な折れも残ります。 この出隅部の土塁の幅は広く何らかの建築物があったようです。
暗がりなので若干手振れがあります。
そして これが本郭虎口です。 本郭内部より縄張り図の下方向 (城外方向) に向かって撮影。
思わず唸るほどの状態の良さでした。
右手前から奥に伸びる土塁は本郭ので、 中央の堀底道を挟んで左手奥は2郭の土塁です。
本郭内部より 南側張り出しの土塁を撮影。 この左側に先ほどの虎口があります。
往時の姿そのままではないにせよ、 こんな見事な土塁が森の中に何気なく残ってるんですねぇ。
先ほどの土塁の登って城外側を撮影。 空堀を挟んで本郭南側の郭が見えます。
それにしても廓の平坦(削平)地はきれいに真っ平らに均されてます。
訪城時は晴天の昼間だったのですが 中は非常に暗くオートモードでは勝手にフラッシュが焚きます。
長井坂城 城域は一部耕作地とされてますが幸い遺構は破壊を逃れてますし、 残された土塁等は極めて良好な保存状態です。
特に本郭虎口付近の土塁は 一見すると復元土塁と見まごう程に 角が立ち、 風雪による劣化が最小限度に留めているように見えました。
又 2郭土塁等に顕著に残る 「折れ」 も必見です。
只 夏場は草深く遺構を隠し、藪蚊も大挙現れます。 春秋にもう一度訪城したいと感じた城でした。