ちょっと山城に (正規運用版)

ヤフーブログからの避難民です

本佐倉城 (千葉県 印旛郡酒々井町) 3

本佐倉城の続きです。
 
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最終回は黄色の線を辿ります。
あちこちルートが飛んでますが 
①Ⅳ廓
②セッテイ廓
③根小屋から外郭部

の順で紹介します。


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①から
Ⅳ廓内部の様子です。 
 非常に広い敷地を占めています。 基本的にはフラットですが元が緩勾配の地形であった為か数段に分かれています。

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Ⅳ廓北側に残る土塁跡。
 高さこそはありませんが非常に幅広。

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土塁先端部にある諏訪神社

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鳥居の足元にある石仏、天保・・と掘られていた記憶あり、歴史を感じます。
 訪れる人が少ないのか少々荒れ気味でしたが諏訪神社、ひっそりといい雰囲気を出していました。


②のセッテイ廓に向かいます。

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本佐倉城の城域は実に広大。 盛夏の時期に歩いて移動は体力的にキビシイ為
車でセッテイ方面に移動。 
 東廓を真北から撮影。 北側は現在一面の水田が広がりますが当時は水域であった筈です。

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冒頭の縄張り図黄色の②地点です。
 セッテイ廓方面への入口。 路肩が狭いので路駐はちょっと厳しい環境でした。

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堀底道の様な地形をしばらく登ります。
 侵入者にの視界を防ぐように幾重に折れて進む堀底道は実に素晴らしい遺構です・・が、セッテイ方面は樹木の伐採整備は行われておらず 御覧のように本格的な山城風の荒れ具合。
 はっきり言って夏場はキビシイです、足元はぬかるみ頭にはクモの巣が付き、当然のように藪蚊の大群です。

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途中の土塁上にある注連縄と 案内看板・・なんでしょうこれはと思えば

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かつて注連縄の奥には双体道祖先神像が祀られていたようです。
文面こそ行方不明と穏やかに書かれていますが 盗難ですよね、これは
 

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空堀を渡り セッテイ廓方面に向かいます。
 画像はセッテイ廓前にある虎口。

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同じく虎口

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虎口を抜けると竹林が広がる腰廓になります。
 左手が土塁 右手がセッテイ廓内部方面。
 廓へは画像奥から右手に折れて進みます。

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当たりまえの竹かと思えばかなり珍しい種類みたいですね。
真竹なら城が現役の頃から生えていたかもしれませんね。

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セッテイ山とありますが 廓内部の様子です。
 藪蚊と湿気と暑さの為、内部散策は諦めて撤退。 
まぁ荒れ気味なのであまりあちこち歩けそうもないのですが。

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前回上から見降ろして撮影したセッテイ廓と倉庫廓を隔てる巨大な空堀の堀底の様子。 
 
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樹木がないと、こう見えるんでしょうね。
V字の薬研堀と言う事は、全て人工的に台地を堀切ったんですかね凄い労力です。

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空堀はセッテイ廓北側の微高地まで続いています。
 縄張り図 東光寺ビョウ と書かれた場所です。

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現在では開けた空間ですが、当時は防禦の備えがされていたようです。

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東光寺ビョウ廓は北に向かったの緩斜面の地形の為、このような段差が設けられています。


③は12月訪問分になります。
 中池跡前の巨大縄張り図看板からスタートします。 

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根小屋の集落から西へセッテイ廓と外郭部の間方面へ歩きます。

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集落を過ぎて 車道から右に折れます。

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浅い堀底道を辿りセッテイ廓方面に向かいます。
 右手土塁を挟んで空堀(藪で見えない)を隔てた先にセッテイ廓があります。

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堀底道左手には謎の空間(廓跡?)があります。

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堀底道を進むとセッテイ廓を守る巨大空堀にぶつかります。
 竹やぶであまり視界が開けませんが、堀の凄まじい規模に圧倒されます。

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この空堀の解説です。 荒れ気味で訪れにくい所ですが一見の価値あります。

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双体道祖神像のその後が気になって確認。
 まだ見つかってません・・信仰の対象を盗む不届き者の発想は理解不能

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縄張り図から離れて外郭部まで足を伸ばします。
 下↓の大きな縄張図左側の荒上と書かれた廓内部です。
 畑と民家が点在する巨大な空間です。 
 部隊の駐屯地として使われていたのでしょうか。

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縄張り図に再登場してもらいます。
 中池対岸の根小屋は未訪問です。

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荒上の畑の中に残る空堀の跡。
 かなり浅くはなっており堀底は耕作地となっています。
 当時は堀底の鋭い薬研堀だったんでしょうか。


本佐倉城の評価は 5 です。

一度では回り切れない程の城域の広さは勿論、空堀土塁等の造作も非常に大規模な造りで見所が多く土の城の醍醐味を十分に味わえます。
 整備の中核部はかなりしっかり管理されており夏場の訪問の十分に可能、要所要所に掲示された解説板も非常に解り易く好評価です。