最近山城への出撃が減ったため、今回は近所にある戦争史跡の紹介です。
戦前戦中にかけて東京都下の多摩地区には中島飛行機をはじめ各航空機メーカーの主要工場や軍用飛行場
・通信所が集中していた軍都でした。
「日立航空機株式会社立川工場」 があり主に軍用機用の発動機（エンジンは敵性語である！）を生産していまし
た。
工場跡地は近年再開発されイトーヨーカドーや高層マンションが建ち非常に近代的に変貌を遂げており、
変電所周辺部は公園として整備され現在の遺構は芝生広場にぽつんとあります。
変電所の南面です。このおびただしい弾痕は戦争中に付いたものです。
現地案内板によると当工場への空襲は３回あり、
・昭和２０年２月１７日 艦上戦闘機Ｆ６Ｆおよそ５０機による銃爆撃。
・昭和２０年４月１９日 陸上戦闘機Ｐ５１数機によるもの。
・昭和２０年４月２４日 戦略爆撃機B２９ １０１機による爆撃。（死者１１０余名）
工場は施設の５０パーセントに被害を受けたものの変電所は戦後も引き続き使用され、１９９３年まで現役だったそうです。
当時の立川工場の見取り図。 町工場の規模とは違いますね、ただし完成していたのは太線の建物のみ。
壁面をアップで・・米軍機ですから弾痕はM2の12.7㎜機銃弾によるものでしょう。 生々しいです。
同工場にかつてあった給水塔の断片です。
これも空襲の被害を受けてましたが老朽化の問題などがあり保存はされず一部が展示されるのみです。
