ちょっと山城に (正規運用版)

ヤフーブログからの避難民です

龍ヶ崎城 (長野県 上伊那郡 辰野町)

龍ヶ崎城
 
訪問 2017年 5月
 
駐車場 無(路駐可)
案内板 有(縄張図無し)
 
引き続き長野のお城紹介が続きます。
 前回の武居城から国道153号を南下し峠道を越え、国道の両側に伊那平が広がる直前に今回の龍ヶ崎城はあります。逆から見れば峠道に至る手前で往来を監視するような位置に龍ヶ崎城は築かれている訳ですが。
 
 一直線に伸びる痩せ尾根を利用して築かれた典型的な直線連郭式の山城で規模もそれ程ではありませんが、兎にも角にも眺めが大変よろしい城郭です。
 
イメージ 1
    竜ケ崎城 郭2?から眼下の眺め
 
場所は以下のURLから参照して下さい。
 
 

 
地図にも城山と記載ありますね、城へは南側から尾根を登る事になります。
 国道から小横川入口の信号を折れると龍ヶ崎城のある尾根先端に至ります。
 
 
イメージ 2
 ここが登り口、龍ヶ崎城の看板があります。
 
 
イメージ 3
少し登って振り返った所。 丁度 田植えの時期でした。
 車は路肩に停めてしまいました。 まぁ道幅もあるし交通量も多くないので迷惑じゃないかと思います。
 
 
イメージ 4
 案内板の拡大図です。 この画像も拡大できますので、今回はお城の説明はこれで済ませます。 
 残念なことに縄張り図はないんですね、お城までの道のりと城の歴史が書かれているのみ。
 かいつまんで城の造りを説明しますと、尾根沿いに大きくは郭は3つ、最奥が最も広く主郭と推定。
 その背後には大堀切で尾根を遮断し、その先の尾根道にも幾筋かの小規模な堀切で尾根道を遮断する構造になっています。
 
 
イメージ 5
 さて、早速お邪魔します。
 本格的な尾根道の前に麓部には旧郭と思しき平場が残されています。
 
 
イメージ 6
一段高い削平地にはお堂もあります。
こちらが龍ヶ崎観音堂
 
 
イメージ 7
こちらが馬頭観音群になります。 この辺りもしっかりと見るわけです。
 最近特に、こういうのも好みになってきました。
さて龍ヶ崎城へはこの背後の山道を登る事になります。
 
 
イメージ 8
道は良く整備されて全く問題なし。
 
 
イメージ 9
山道の途中である「七曲りの石神仏」
 石仏を掘ってあるのもあれば左端のように聖徳太子と偉人の名前だけ掘っているのもあり色々。 どちらかと言えば名前だけの方が多かったですかね。
 
 
イメージ 10
 途中にある山火事の跡。
 十数メートル四方が黒焦げ・・よく延焼しなかったものです。 
 
 
イメージ 11
ようやく山城らしい遺構が現れました。
 土橋を残した堀切と背後にある3郭。 
 
 
イメージ 12
3郭内部の様子。 ベンチがある位で狭いです。 更に奥には一段高く2郭が控えてます。
 
 
イメージ 13
2郭にある「木之花咲耶姫命」の新旧石碑。
かつては祠かお社でも建っていたんでしょうかね、解説板にもゆかりは全く記載ないので不明ですが。
 
 
イメージ 14
更に奥、主郭を目指します。 ここも土橋を伴った堀切と切岸で郭を隔ています。
 ・・・所でこの堀切に架かる土橋(歩道中央)って城が現役の頃からあったんですかね?
 
 
イメージ 15
主郭に上がり振り返って2郭方面を撮影。
 先ほどの石碑は画像中央の松の木がある土盛りの所になります。
 
 
イメージ 16
主郭から撮影した城の南側の景色。
 絶景です。これだけ眺望が開けていれば、物見台としてはこれ以上の適地はないのでは。
 
 
イメージ 17
こちらは反対側の眺め。 谷あいの狭い地形が続き塩尻方面に至りますがこちらも良く遠くまで見渡せます。
 
 
イメージ 18
その主郭内部の様子。 龍ヶ崎城で由一まとまった平坦地を持つ郭ですが広さはこの程度。 周囲には土塁を巡らしてあります。
 収容できる人数を考えると、ここで敵とバチバチ一戦交えるというよりも監視所としての性格が強かったのではないですかね。
 
 
イメージ 20
空が広い。
 眺めが抜群に良いのでこれだけでも訪れる価値はありそう。
 
 
イメージ 19
さて、こちらは主郭背後を防禦する大堀切を主郭から撮影した所。
 ちょっと降りるのが怖い位に深く鋭い堀切で、ここには土橋は渡してないんです。
 
 
イメージ 21
大堀切の先まで足を延ばします。 尾根道はいくつかの小規模な堀切によって更に遮断線が造られています。
 
イメージ 22
そろそろ終わりかな、という所。 でももうちょっとだけ進みます。
 
 
イメージ 23
更に奥にある城郭遺構?か判断に迷う地形。 尾根の右側を削り込んで土橋状に加工しているように思えるのですが確証がありません。
この画像では写ってませんが画像右手竪堀?の下部には郭のような小規模な平坦地もありまして・・
 この地形は果たして遺構なのか、それとも「何でも城郭遺構に見える病」が発症したのかは判りません。
 
 
イメージ 24
 ひとまず主郭まで戻る事にします。
 正面に大堀切が見えてきました。
 手前足元には竪堀が左手斜面に幾筋も落とし込んであります。ちょっと写ってないですがここも必見ポイントかと。
 
イメージ 25
大堀切から主郭に戻らずに迂回し主郭西側の切岸面を探索します。
 
 
イメージ 26
画像では判り難いのですがこの主郭西側斜面には畝状竪堀群があります。
 
 
 
イメージ 27
拡大しても・・やっぱり判り難いですね。洗濯板状に斜面が加工されています。
 
所要時間 1時間

龍ヶ崎城の評価は 3 とさせて下さい。
 
支尾根のない痩せた一本尾根に造られた城郭の為、城域も狭く縄張りも一直線にオーソドックスな構成ではありますが、主郭周囲の畝状竪堀群など見所も備えてあります。
 なによりも開けた眺望が最大の目玉でしょうかね。ここは気分良く訪城出来る城郭です。