ちょっと山城に (正規運用版)

ヤフーブログからの避難民です

名胡桃城 (群馬県 利根郡みなかみ町)

 またしても気がつけば更新が滞っておりました。 この頃時間がありません。
 
 そんな訳で御無沙汰ぎみの訪城でしたが先日、 大変貴重?な休みを利用して群馬方面の城郭を廻って
 
きました。 順不同でボチボチとアップして行くつもりです。
 
 それで、第一弾がこの名胡桃城です。 
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 国道17号より見た名胡桃城     真田六文銭の幟旗が翻ります・・
 
 名胡桃城の特徴は、 その圧倒的に高い知名度でしょうか。 名前の響きも垢ぬけている気がします。
 反面、 縄張りは自体は極めてオーソドックスで、 崖端の細長い突きだし部に横掘りで仕切りを入れた 所謂
連廓式の郭と、その脇の般若廓からなります。
 なので、 周囲は断崖に囲まれた天然の要害ながら、 台地続きの国道沿いからは高低差ゼロであり、
しかも土塁を失っている現状の遺構では、一見すると平坦な草原に過ぎず、 最深部の本郭までしっかり見渡せてしまいます。
 
 

詳しい地図で見る
 この名胡桃城、 沼田城の支城として 「沼田景久」 の三男 の 「名胡桃三郎景冬」 によって築城されたとの伝承はありますが、 その後、 城の主は周辺勢力の影響を受けて二転三転した末に1589年時点では 「真田昌幸」 でした。
 同年、この名胡桃城に北条家臣 「猪股邦憲」 が無断で攻撃を加え落城させる 「名胡桃事件」 が起こります。
これを口実に豊臣秀吉の北条氏攻めが始まる訳で、この事件の為に名胡桃の名前は良く広まっています。
 
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  現地には解り易い案内板がありました。 
 
 
 
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 脇の般若廓は、 砂利が引かれて訪城者用の無料の駐車場になってます。
 
 
 
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馬出しから3廓空堀を撮影   掘り際の土塁は消滅した様子。
 簡易トイレがちょっと邪魔ですが掘りの深さは3メートル弱でしょうか。 当時はもっと深かった筈でしょう。
 
 
 
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 3郭から2廓方面を撮影。  ここも掘り際の土塁が消滅しているので草原に溝があるだけに思えてしまいます。
 
 
 
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2~3廓間の空堀です。 深さは別として 幅もそうある訳ではありません。5メートル程度でしょうか。
 
 
 
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2郭から般若廓方面を撮影。 廓両脇の地形は極めて急峻です。
 自然地形で数十メートルは一気に落ち込むので、この方面からの侵入はほぼ不可能と思われます。
 
 
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 2郭奥から振り返って撮影。
凹凸が皆無だからでしょうか・・案外小規模という印象です。 
 
 
 
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2郭から見た本郭です。  2郭との高低差はありません。 虎口が漸く城跡らしい雰囲気を出してます。
 
 
 
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本郭跡に建つ碑です。 狭い本郭にしてはビックサイズの石碑です。
 
 
 
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 先端の笹廓内部です。 ここには土塁の痕跡が残っています。
 
 
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笹廓先端からの眺め  当日は曇天でしたがそれでも眺望は抜群でした。
 
 
 
 
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国道17号橋梁から見た名胡桃城本郭  
 このアングルからなら山城なんですね。