韮山城 (静岡県 伊豆の国市)3
いつものダラダラ更新のせいで韮山城の紹介が年明けに残ってしまいました。
こんな感じで今年も続くと思いますが宜しくお願いします。
と、言う事で10年目に突入しました当ブログの本年初回は韮山城2の続きになります。

今回は、天ヶ岳山頂部から「土手和田砦」へ向かいます。
番号はでは 6と 10から14番 になります。
このルートは基本的に山頂から尾根道を下るだけ・・・なんです。
聞くだけなら楽な道程に思えるでしょう。
しかしながら、このルートで「土手和田砦」への訪問は勧められません。
と 言いますか このルートでは危険です。
「土手和田砦」への訪問なら麓から登って下さい。 今回は駄目な例の紹介です。

もうスタートからロープを掴まりながらの移動です。
道がかなり斜めになっているのが判りますか? 油断すると右側の崖下に転落します。

このルートは極めて強気に設定されており、堀切に向って鋼線がプラっと垂らしてるだけ。
大堀切を垂直降下するアトラクションか何かですか?

画像は鋼線を結わえてある切株の所で小休止中に見上げて撮影したもの。
ここ、危ないです。
普通の鎖場なら足元は岩場が多いと思います。
ここは砂状の土質で足を掛けると崩れるんですね、全然踏ん張りがきかない。
つまり腕の力だけで降りろと言う仕様、おまけに切株もグラついて固定の意味を成しておりません。

戻ろうにも登れないだろうなぁ~ と思いながら。



画像正面が「和田島砦」方向の支尾根道。


これは堀底から撮影。
法面が崩れやすいので降りる際は注意が必要。 往時よりも崩落が進んで堀切が巨大化してるかも知れません。

ここで「土手和田砦」方向に戻ります。



もうこの辺りはかなりの荒れ放題。
正面は巨大土塁なんですが・・判らないですよね。

ここで引き返えしても、あの垂直降下大堀切は登れない戻れない・・
もう前進しかないでしょ!
と短絡的に笹藪へ突入したのですが・・これが大失敗。
頭を冷やして考えれば「和田島砦」方面の支尾根を進めば難なく帰れたかもしれませんが、この時はとにかく突っ込んでいった訳です。

途中 道は全然残ってませんね、濃密な笹藪の中を尾根を頼りに進んだだけで写真を撮る余裕もなし。
迷う危険あり、ここは駄目です。

樹木よりも厄介なのは竹と笹、濃密な生え方で視界を遮ります。

藪もないし見学しやすいですね。
石積み造りの畝堀が大変素晴らしい。

韮山城主郭部にも劣らない遺構と思えますね。
藪で格闘している間に 日がだいぶ落ちてました。


畝と土橋を兼ねているという事でしょうか。


高低差のある幾段かの広大な郭で構成されてますが特に特徴はありません。 強いて挙げるならその広大さですかね。


案内図にあった水神宮でしょうか。


無事 麓に戻ってこられました。
「土手和田砦」へは、この階段からがお勧め。




蛭ヶ小島の遺構というものは残念ながらありません。
もっともここが蛭が小島だという根拠もないようですね。
あくまでも伝蛭ヶ小島のようです。

所要時間 4時間半
韮山城の評価は 5 とさせて下さい。
良く整備され見学しやすい主郭部と、真逆の天ヶ岳砦群の攻略難易度。
韮山城は両極端な整備状況を持つ城郭遺構です。
中世城郭に興味のある方には主郭部と天ヶ岳をセットで訪問されると満足度も高まるでしょう。
特に天ヶ岳砦群は険しい山岳城郭に匹敵するほどの 歯ごたえ があります。
城郭の整備に関して、欲を言えばもうちょっと案内標識が充実していると良いのですが・・・この界隈で観光地と言えば「韮山反射炉」が第一で、韮山城はその次の次??位 の扱いでしょうから中々整備には力を掛けられないのでしょうかね?
全体の検索はこちら